コーヒー豆めぐる環境変化、ロシアに続き日本も-国際機関6年で復帰

「世界的にコーヒー消費は堅調に伸びている が、干ばつや病害などで生産は消費の伸びほど安定していない」。全日 本コーヒー協会の西野豊秀専務理事はそうした不安定な生産状況の国内 への影響を抑えることが、日本政府が脱退から6年で国際コーヒー機関 (ICO、本部ロンドン)への復帰を決めた背景だと話した。

コンビニエンスストアの店頭で入れる方式のコーヒー販売が人気を 集め、同協会のデータによると2014年の国内のコーヒー消費量は過去最 高を記録。こうした中、西野氏はコーヒー豆の安定調達にはICOを通 じて生産国の動向を迅速に把握し、国内への供給が滞らないようにする ことが欠かせないとブルームバーグのインタビューで語った。

ICOはコーヒー市場の安定を目的に情報収集や分析などを行う、 消費国と生産国の政府で構成される組織。5月に国会で加盟方針が承認 された。コーヒーメーカーに加え、総合商社や中小の焙煎業者などが関 連団体を通じて加盟する全日本コーヒー協会が復帰を働きかけてきた。

日本は09年にICOを脱退。政府の財政削減の一環として年間2000 万円程度の分担金支出を節約する狙いもあったという。「当時はコーヒ ー価格も低落傾向でコーヒー消費国が新たに出てくる雰囲気もなかった が、近年は韓国や中国、ロシアなどが勢いづいている」とし、新たな消 費国の急速な台頭を指摘した。

その上で「国内にコーヒーを安定供給していくためにはどういう問 題が生産国で起きているのか、ICOメンバーとして常に情報収集して おきたい」と加盟によるメリットを述べた。

ICOでは世界のコーヒー需要が20年まで年平均2.5%伸びると見 込む。昨年の消費量が前年比3%伸びたロシアは、3月にICOに加 盟。西野氏によると、中国の需要は日本の10分の1程度だが「伸び率は 常識を超えている」として、世界3位の輸入国である日本に追いつく懸 念もあるという。生産国のブラジルやインドネシア、ベトナムなどでも 高い消費量の伸びを示している。