米利上げは来春、「できるだけ遅らせる」と米ルーミス・ファス副会長

米資産運用会社ルーミス・セイレスのダニエ ル・ファス副会長は、米連邦準備制度理事会(FRB)の利上げ開始が 来春ごろになるとみている。

イエレンFRB議長が先週末に景気が予想通り回復した場合の年内 の利上げ見通しを示したことを受け、金融市場では9月ないし年内の利 上げ観測が再燃している。

ファス氏は27日に都内で行ったインタビューで、米金融当局は「国 内のマンデート(責務)と、マンデートからではない圧力、それは本質 的に国際的なものだが、その2つの間に挟まれている」と指摘。景気回 復など「国内の圧力は高まっている」ものの、利上げは新興国から米国 への資金流出を招くだけに、米金融当局は金利引き上げを「できるだけ 遅らせると思う」と語った。

ルーミス・セイレスは1926年設立の米国最古の運用会社の一つで、 運用資産残高は3月末時点で2408億ドル(約29兆8100億円)。旗艦ファ ンドのルーミス・セイレス・ボンド・ファンド(運用資産237億ドル) の過去5年間の収益率は7.7%と、競合する同様のファンドのほとんど を上回る。

FRBのフィッシャー副議長は25日の講演で、早期の利上げのリス クと利上げを先送りして遅れを取り戻さざるを得なくなる危険性を当局 者が比較検討していることを明らかにした。

ファス氏は、来春の利上げ予想は「比較的早い」とし、「私は早め でゆっくりの陣営だ」と主張。「より遅くより急激に、というのは違う 時代ではワークしたかもしれないが、今の時代はワークしない」と話し た。

米国債利回りの見通しについては、「多少の上昇圧力がかかる」と し、12月の10年債利回りを2.3%程度と予想。年内のレンジの上限 を2.6%程度とする一方、10年債利回りが2%を下回ることはないとみ ている。

米10年債利回りは足元では2.13%前後で推移。1月末に1.64%まで 低下した後、持ち直しているが、昨年のピークの3.05%は大きく下回っ ている。

ファス氏は、フェデラルファンド (FF)金利や10年債利回りの ピークは「4%ちょっと」と予想。「これは非常に長いサイクルだ。あ と4、5年かかると思う」と語った。