ギリシャの命運握る男、IMFのトムセン氏-市民の反発買う

国際通貨基金(IMF)のギリシャ・プログ ラムを担当するポール・トムセン氏は昨年12月、融資確保を目指した同 国の提案を拒否し、これが結局は同氏の仕事を一段と困難なものにし た。

当時のサマラス政権が債権者との合意を果たせなかったことなどが 響き、1月の同国総選挙では反緊縮を掲げる野党・急進左派連合 (SYRIZA)が勝利。トムセン氏(60)の交渉相手はそれまでの既 存の支配層に代わり、IMFの融資条件を「水責め」と評する人物をリ ーダーとする素人集団となった。

現在、トムセン氏はSYRIZAの経済計画についても、同国の債 務が持続可能になるIMFの基準に達しないとして、反対する立場を崩 していない。また今回は、ギリシャの手元資金が底を突こうとしている 上に、欧州首脳はIMFの承認を待って融資を再開する意向であるた め、同国がユーロ圏に残留できるかやIMFへの信用がトムセン氏の判 断に掛かっている。

こうしてトムセン氏はユーロの命運を決する役割を担うこととなっ た。同氏は2010年から始まったギリシャ救済に積極的に関わり、ユーロ 圏財務相会合にもIMF代表としてしばしば出席してきた。

しかし歳出削減や増税への抗議活動が巻き起こったギリシャ国内で は、IMFを代表するトムセン氏への反発が強まった。13年にはアテネ の財務省に到着した同氏に男がコインを投げつけ逮捕されるという事件 が起こった。現在、同氏がギリシャを訪れる際は警察の勧告により24時 間警護が付く。

原題:Target of Greek Scorn Shapes Nation’s Fate as IMF Point Man (1)(抜粋)

--取材協力:Rebecca Christie、Christian Wienberg、Nikos Chrysoloras.