PIMCOとヘッジファンド、利害が対立-サブプライム対応で

米住宅市場の底割れから8年。ブラックロッ クなどの大手資産運用会社はサブプライム(信用力の低い個人向け)ロ ーンの残骸をめぐり小規模のヘッジファンドと対立している。

争点は、返済に苦しむサブプライムローンの借り手への対応だ。ヘ ッジファンド側は融資条件が修正される方が有利だが、ブラックロック などの陣営は、銀行が差し押さえに動いた方がより多くの利益を得る可 能性がある。

この論争の中心に位置するのがモーゲージ債権管理回収会社(サー ビサー)の米オクウェン・ファイナンシャル。同社は借り手のローン残 高削減や金利引き下げを競合会社よりも積極的に行ってきた。ブラック ロックやパシフィック・インベストメント・マネジメント (PIMCO)などはオクウェンが差し押さえ回避のために不合理な形 でローンを修正し、自らの仕事を怠っていると主張。ヘッジファンド側 はこれに反論し、オクウェンの対応により借り手が自宅にとどまること で誰もが一層多くの資金を手にできると指摘している。オクウェンは返 済が延滞する住宅ローンに対する同社の対応について業界標準に沿った ものだと説明する。

業界ニュースレター、インサイド・モーゲージ・ファイナンスの発 行人ガイ・シーカラ氏は「オクウェンが重要なのは、260万人余りの住 宅所有者がまだサブプライムローンを抱えているためだ」と指摘。「サ ブプライムローンや問題債権を管理回収するこのビジネスを引き受ける 人は多くはいない」と付け加えた。同氏によれば、新規のサブプライム ローンは事実上ないが、総額9兆5000億ドル(約1169兆円)の住宅ロー ン残高のうち、なお3200億ドルのサブプライムローンがあるという。

こうしたローンを含む住宅ローン担保証券(MBS)の取引はリス クの高いビジネスだ。クレディ・スイス・グループの昨年11月のリポー トによると、MBSに組み込まれたサブプライムローンで融資条件が修 正されたのは5割を超える。

オクウェンが管理回収するローンの金額は住宅不況期に300%余り 増え、同社は現在、米国のサブプライムローンのサービサーで最大手と なっている。

同社の寛大な戦略から最も恩恵を受ける投資家は、主に劣後債保有 者で、MBSの高リスク部分を買った人々だ。借り手が自宅にとどまる 期間が長くなるほど、利払いから大きなリターンを得ることになり、金 融機関との法的決着からも恩恵を受ける可能性がある。一方、MBSの 比較的リスクの低い部分を所有する上位債保有者は、住宅が差し押さえ られた方がより速く支払いを受けられる。

原題:Pimco Takes on Hedge Funds in Subprime Dispute That Still Rages(抜粋)