日本株は9日続伸、円安材料に輸出、素材高い-一時2万500円

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27日の東京株式相場は9営業日続伸。8年ぶ りの水準までドル高・円安が進み、企業収益の上積み期待から輸送用機 器やゴム製品、電機、機械など輸出関連株が高い。非鉄金属や繊維、鉄 鋼など素材株も堅調。日経平均株価は一時、2000年4月以来の2万500 円に乗せた。

TOPIXの終値は前日比1.76ポイント(0.1%)高の1661.33、日 経平均株価は35円10銭(0.2%)高の2万472円58銭で両指数とも連日で 年初来高値を更新。

三井住友信託銀行の瀬良礼子マーケット・ストラテジストは、「本 来は米国の利上げ観測の高まりで株価は下落するはずだが、日本株だけ は円安で強い。米利上げの影響が円安によって緩和されている」と話し た。ただし、足元の上昇に限界感も出てきており、「米国株がさらに下 落すれば、日本株もついていけない」とみている。

26日のニューヨーク為替市場では、1ドル=123円台と8年ぶりの ドル高・円安が進行。1-3月期の減速を経て米経済が成長ペースを取 り戻しつつあり、今後の利上げを見込むドル買いが優勢だった。きょう の東京市場でもおおむね123円台前半で推移、前日の日本株市場の終値 時点121円89銭に比べ1円以上円安に振れた。

前日に米国市場で発表された4月の米製造業耐久財受注は、航空機 を除く非国防資本財が前月比1%増となり、前月は1.5%増(速報 値0.5%減)に修正された。4月の新築一戸建て住宅販売は年率換算で 前月比6.8%増の51万7000戸、市場予想は50万8000戸だった。

循環物色続き午後堅調に

年内利上げ観測を織り込む格好で、前日の米ダウ工業株30種平均 は190ドル安。米国株安や前日まで8日続伸していた反動、輸入コスト の増加につながる円安の負の側面を嫌気し、きょうの日本株は反落して 始まったが、徐々に持ち直した。前日同様午後に堅調さを増し、プラス 圏のまま取引を終了。

三菱UFJモルガン・スタンレー証券の古川真シニアポートフォリ オストラテジストは、「一服感はあるが、買われる業種は日々替わり、 循環している印象で過熱感は特にない」と言う。またSMBC日興証券 投資情報部の西広市部長は、「国内業績は好調であるという見方は続い ており、日本の予想PERは米国に対し割安」とも指摘していた。

東証1部33業種は非鉄やゴム、繊維、輸送用機器、電機、機械、鉄 鋼など14業種が上昇。海運やその他金融、鉱業、医薬品、情報・通信な ど19業種は下落。鉱業は、26日のニューヨーク原油先物がドル上昇によ る投資魅力の低下で2.8%安となった影響を受けた。東証1部の売買高 は25億5180万株、売買代金は2兆7726億円。値上がり銘柄数は948、値 下がり804。

売買代金上位では東京電力やみずほフィナンシャルグループ、富士 重工業、ファナック、村田製作所、双日が高く、中期経営計画の営業利 益目標を上方修正した住友電気工業も買われた。任天堂やエーザイ、 NTT、日本郵船、西武ホールディングス、FPGは安い。

--取材協力:佐野七緒.

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