FBI元敏腕捜査官、ゴールドマンに移籍-マドフ事件など指揮

バーナード・マドフ受刑囚の巨額詐欺事件の 捜査を指揮し、通信傍受の捜査手法利用で先駆者となりインサイダー取 引で数十件の有罪判決を勝ち取った米連邦捜査局(FBI)元捜査官が 現在、米ゴールドマン・サックス・グループで働いている。

パトリック・キャロル氏(50)はほぼ25年間FBIで勤務後、ゴー ルドマンに加わった。コンプライアンス(法令順守)・監督・戦略グル ープのバイスプレジデントを務めている。同グループは、アラン・コー エン氏が統括するコンプライアンス部門の一部。

キャロル氏のFBIでのキャリアは銀行強盗や組織犯罪など多岐に わたるが、マドフ受刑囚や資産家でファンドマネジャーのラジ・ラジャ ラトナム受刑囚などの証券詐欺事件の捜査で中心的役割を果たしたこと で知られる。

規制当局と検察当局は金融機関に対する調査・捜査を強化してお り、法人として摘発されたり、数十億ドルの罰金を科されたりもしてい る。

ニューヨーク大学スターン経営大学院の教授(金融学)でゴールド マンの元パートナー、ロイ・スミス氏は「これは、現時点では政府が銀 行への規制手段の一環として使っていると思われる津波のような訴訟に 対し、ゴールドマンがどう対応しているかを示している」と指摘。「検 察当局と捜査官の思考回路が分かっていて、取り締まる側の見方をする 人物を何人か採用することは有益だ」と述べた。

ゴールドマンの広報担当者、マイケル・デュバリー氏はキャロル氏 の職務範囲についてコメントを控えた。

ニューヨーク出身で「事実重視」のスタイルを取るキャロル氏 は1991年にFBI捜査官となった。その前はリーマン・ブラザーズとメ リルリンチに勤務しており、貯蓄・貸付組合(S&L)危機を受けて金 融機関での勤務経験者の採用を推進していたFBIに採用された。 FBIのニューヨーク支局でホワイトカラー犯罪を捜査する2つの班の うちの1つを統括し、最大25人の捜査官を指揮した。

原題:Goldman’s New Cop Is FBI Agent Who Put Away Madoff, Rajaratnam(抜粋)

--取材協力:Michael J. Moore.