債券トレーダーが明かす金利の秘密、楽観的過ぎる米金融当局

2015年のことは忘れよう。債券トレーダーに とって本当の勝負は16年だ。

米国債市場は長年、米連邦準備制度が経済と金利の見通しで楽観的 過ぎるというシグナルを正しく送ってきた。それは当局がトレーダーの 見方に一段と近づいてきた昨今の状況においても変わらない。つまり、 当局が年内に利上げできなくても驚きではないということだ。

利回りが最近上昇したとはいえ、債券価格は依然、予想外の景気減 速が1-3月(第1四半期)の一部での悪天候による消費者の外出控え や工場休業といった影響によるものだけではないことを示している。最 初の利上げがいつになろうと、先物市場では16年末まで政策金利は1% を超えないと見込まれている。これに対し米当局の予想は1.875%。

RBCグローバル・アセット・マネジメントの米債券共同責任者、 ブランドン・スウェンセン氏は、米金融当局者は「引き続き、政策が意 図した通りに働くと楽観し、期待している」と指摘。「われわれがこれ まで見てきた状況や市場が織り込んでいるのは、相変わらずの状態が続 くというものだ」と付け加えた。RBCは政策金利が16年末までは1% への上昇にとどまると予想している。

米連邦公開市場委員会(FOMC)が見通しの公表を開始した12年 以降、当局は一貫して経済の強さを過大評価してきた。昨年9月までは 当局者による16年の金利予想中央値は3%に接近していたが、現在は 2%弱。それでも市場予想より1ポイント高い。トレーダーの間では年 内の利上げ開始の有無をめぐって意見が割れている。

こうした悲観的見方は10年債利回りに反映されており、昨年のピー クである3.05%を大きく下回る水準にある。22日は2.21%で終了した。

ブランディワイン・グローバル・インベストメント・マネジメント で450億ドルの運用に携わるジャック・マッキンタイア氏は「米金融当 局には意見があり、市場にはポジションがある。データが早期に著しい 改善を見せない場合は、16年に先送りされるだろう」と予想した。

原題:Bond Traders Uncover Secret to Rates That Fed Just Doesn’t Get(抜粋)