ビール醸造家から転身した採掘業者、産金業界のM&Aを警戒

ビール醸造業に従事していた当時、アラン・ ケリー氏はバナナの香りのする小麦ビールを製造、人々ののどの渇きを 潤していた。現在、金採掘業に転身した同氏にとって、大酒飲みの連中 よりも企業乗っ取り屋の方が大きな問題だ。

オーストラリアのドレイ・ミネラルズのマネジングディレクターを 務めるケリー氏は他の産金会社の幹部同様、同業界で急増する企業の合 併・買収(M&A)の波にのまれてしまうことを警戒している。シドニ ー市場で取引される同社株は、今年付けた高値の約75%の水準となって いる。

産金業界のM&A総額は昨年、180億ドル(約2兆2000億円) と、2011年以来の高水準に達し、今年もM&Aの計画が進められてい る。

地質学者で地球化学者でもあるケリー氏は08年にビール醸造業をや め産金業界に戻ってきた。メルボルンでのインタビューで「現在の株価 については少し神経質になっている。どこかの企業が当社に買収を提案 し大幅なプレミアムを提示する可能性があるが、それでも依然として割 安だ」と語る。

ブルームバーグが集計したデータによれば、産金業界のM&A総額 は1-3月(第1四半期)に前年同期比で150%余り増加した。産金各 社は増産あるいはプロジェクト確保に向け、鉱山売却と資産価値下落を 好機と捉えている。

米タホ・リソーシズはカナダのリオ・アルト・マイニングを約10 億9000万ドルで買収することで合意。加アラモス・ゴールドとアウリ コ・ゴールドは、合併により時価総額約15億ドルの企業を誕生させるこ とで合意した。

原題:Brewer-Turned-Miner Wary of Predators as Gold M&A Pace Quickens(抜粋)

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