【今週の債券】長期金利低下か、オペで需給逼迫-海外金利に警戒感も

今週の債券市場で長期金利は徐々に低下基調 になると予想されている。日本銀行による国債買い入れオペが週内に3 回程度見込まれており、需給逼迫(ひっぱく)観測から金利低下圧力が 掛かりやすいとの見方が背景にある。

長期金利の指標となる新発10年物国債利回りについて、ブルームバ ーグ・ニュースが前週末に市場参加者3人から聞いた今週の予想レンジ は、全体で0.35-0.45%となった。前週は一時0.415%と15日以来の高 水準を付けた。

パインブリッジ・インベストメンツ債券運用部の松川忠部長は、長 期や超長期ゾーンの国債入札が続くとしながらも、「一定の買い需要が 支えとなって金利は上がりづらい」と話した。その上で、「短期的なリ バウンドを狙った買いが有効」との見方を示した。

前週末の欧州債市場で独10年物国債利回りは0.604%に低下した一 方、米10年物国債利回りは2.21%程度にやや上昇した。ドイツ証券の山 下周チーフ金利ストラテジストは、「欧米金利の乱高下に振り回される 局面が続いているが、海外投資家の円債への影響力が強まっている分だ け、海外金利と連動しやすい点に注意したい」と言う。

20年債と2年債の入札

財務省は26日に20年利付国債の価格競争入札を実施する。前回 の152回債と銘柄統合するリオープン発行となり、表面利率(クーポ ン)は1.2%に据え置かれる見込み。発行予定額は前回債と同額の1 兆2000億円程度となる。

28日には2年利付国債の価格競争入札が予定されている。クーポン は0.1%に据え置かれる見込み。発行予定額は前回債と同額の2兆5000 億円程度となる。

市場参加者の今週の先物中心限月と新発10年物国債利回りの予想レ ンジは以下の通り。

◎マスミューチュアル生命保険運用戦略部の嶋村哲金利統括グループ長

先物6月物146円80銭-147円60銭

10年国債利回り=0.37%-0.45%

「今週の相場見通しは、基本的には欧米の市場が本当に落ち着いて きたのかどうかが鍵となる。そこの判断が難しい状況だけに、円債市場 でも買い控える動きが出ているように見える。このため、新発10年債利 回りは低下局面よりも、上昇局面の方が変動幅は大きくなる可能性があ ると考えている。20年債入札については、現状の利回り1.2%のレベル では無難な結果となると考えている」

◎パインブリッジ・インベストメンツ債券運用部の松川忠部長

先物6月物147円00銭-147円65銭

10年国債利回り=0.35%-0.43%

「26日に20年債入札が実施されるほか、6月に入ると10年や30年債 の入札が続くことには警戒感がある。一方、今週は日銀の国債買い入れ オペが3回通知されそうなことや、月末の年限長期化需要の買い、限月 交代接近で先物の買い戻しが見込まれる。市場のポジションは軽いとみ られ、利回り0.4%台で買えばいずれ0.3%台で売却できそうだ。20年債 入札も利回り1.2%台で迎えれば問題なくこなせると予想している」

◎JPモルガン・アセット・マネジメントの塚谷厳治債券運用部長

先物6月物146円60銭-147円60銭

10年国債利回り=0.38%-0.45%

「海外債券市場の及ぼす影響が大きく、欧米債利回りをにらみなが らの相場展開が続くとみている。20年債入札と2年債入札も要注目だ。 このところ入札で応札倍率が低いので良い印象ではなく、買い手が見当 たらない感じ。生保も利回り1.1%台では買いたくないのではないか。 外国人投資家がこれまで円債を買っていたのが途絶えていることも背景 にある。鉱工業生産もそれほど強くない感じ。強い数字が出てくればサ プライズになる」

--取材協力:赤間信行、池田祐美、酒井大輔 Editors: 崎浜秀磨, 山 中英典

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