成長促進へ政府は一層の努力を-日欧中銀総裁とFRB副議長

日米欧のセントラルバンカー3人が金融政策 に関する会議の場を利用して自ら推し進める戦略を擁護するとともに、 成長促進には政府のさらなる努力が必要だとの見解で一致した。

日本銀行の黒田東彦総裁は23日、金融緩和が効果を発揮しており、 基調的な物価は改善していると述べた。欧州中央銀行(ECB)のドラ ギ総裁は各国政府に対し、構造改革をさらに推し進めるよう促した。米 連邦準備制度理事会(FRB)のフィッシャー副議長は低インフレに対 応するため景気刺激策の継続が必要だと述べた。2日間の日程でポルト ガルのシントラで開かれたECB主催のフォーラムで発言した。

ドラギ総裁は非伝統的な政策手段が「必要な時に存在し、それが必 要となる時に使われる」と指摘した上で、「正しい改革を実行するのに 今ほど適した時はないだろう」と語った。

同総裁はユーロ圏の潜在成長率が1%未満の状態では失業率が構造 的に10%を上回る状態が続くリスクがあると指摘してきた。

ドラギ総裁は23日、政策金利をゼロ近辺に維持し続けることに伴う リスクを指摘するとともに、成長を後押しする財政政策は正当化され得 るとあらためて強調。いずれ金利が引き上げられる際に「資産市場のボ ラティリティが高まる可能性はかなり大きい」と述べ、ユーロ圏の貯蓄 者に与える影響は「非常に大きい」と指摘した。

インフレ目標

黒田総裁は23日のパネルディスカッションで、インフレが2015年度 後半に加速し、16年度前半ごろに2%の目標を達成するとの見通しをあ らためて示した。また、金融政策は構造改革を後押しし得るとの見解を 示した。

フィッシャー副議長は米金融当局が「生産面の目標」を達成したも のの、目標を下回るインフレ率は刺激策の継続が必要なことを示唆して いると説明。「インフレ目標にはまだ到達していない。従って一層の後 押しが必要だ」と語った。

副議長はさらに、「米国では公共インフラに多くの投資が必要だと の一般的な認識の一致がある」と指摘。「それについてわれわれができ ることは何もないが、積極的な公共インフラ投資計画が望ましいと考え ている。しかしそれは起きていない」と述べた。

原題:Draghi, Kuroda, Fischer Agree They Can’t Be Only Game in Town(抜粋)

--取材協力:藤岡徹.