日本株は7日続伸、FRB議長発言で円安-輸出高い、電力も

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25日の東京株式相場は7営業日続伸。米国の 連邦準備制度理事会(FRB)議長の発言を受け為替がドル高・円安方 向に振れ、企業収益上積みへの期待で輸送用機器や機械など輸出関連株 中心に買われた。東京電力や九州電力など電力株も高い。

TOPIXの終値は前週末比11.30ポイント(0.7%)高 の1659.15、日経平均株価は149円36銭(0.7%)高の2万413円77銭。両 指数とも連日で年初来高値を更新した。

損保ジャパン日本興亜アセットマネジメントの上野賢司シニア・イ ンベストメントマネジャーは、米国の利上げについて「いったんは遠の いても上げる方向にはある」と指摘。出そろった日本の今期企業業績計 画も2桁増益との分析があり、「過度に保守的ではなかった」ため、市 場参加者の懸念を払しょくしているとの認識を示した。

FRBのイエレン議長は22日、ロードアイランド州での講演で、景 気が予想通りとなった場合、年内に利上げすることを見込んでいると述 べた。「想定通りに景気の回復が続いた場合は、年内いずれかの時点で フェデラルファンド(FF)金利誘導目標引き上げの最初の措置を講じ ることが適切になるだろう」としている。

イエレン議長の発言などを受け、前週末の海外市場ではドル買いが 優勢となり、きょうのドル・円相場もおおむね1ドル=121円50-70銭 台と22日の日本株市場の終値時点120円82銭に対し、円安・ドル高水準 で推移した。

「日本企業の多くが1ドル=115円で2016年3月期の計画を出して おり、9月中間期では通期業績の上方修正が出てくる」とフィリップ証 券の庵原浩樹リサーチ部長は言う。また同氏は、「企業が株主資本利益 率(ROE)を大きく改善させており、投資家から評価されている」と も話していた。

4月貿易収支、午後は関東で地震も

また、きょうの取引開始前に財務省が発表した日本の4月の貿易収 支は2カ月ぶりの赤字で、赤字額は534億円と市場予想の3511億円より は小さかった。輸出は前年同月比8%増と8カ月連続で増加した半面、 輸入の減少率が4.2%減と前の月の14.5%減から縮小した。

輸出の内訳は、米国やメキシコ向けを中心に自動車が7.2%。中国 や香港向けのIC(集積回路)など半導体等電子部品も11.5%増など。 大和住銀投信投資顧問・経済調査部の門司総一郎部長は、輸送用機器株 の上昇の背景には輸出統計の影響もある、としていた。

一方、午後2時28分ごろ、関東地方で地震があった。気象庁による と地震の規模を示すマグニチュードは5.6と推定され、茨城県南部で震 度5弱、東京23区でも震度4を記録した。これを受け、日経平均先物は 一時上げ幅を縮小した。

東証1部33業種は電気・ガス、その他金融、空運、輸送用機器、保 険、機械など29業種が上昇。半面、倉庫・運輸、精密機器、証券・商品 先物取引など4業種は下落。東証1部の売買高は20億5248万株、売買代 金は2兆1468億円。値上がり銘柄数は1073、値下がり656。

売買代金上位では、三菱商事とカタールでガス火力発電・造水プロ ジェクトに参画する東京電力が急伸。川内原子力発電力2号機の工事計 画を原子力規制委員会が認可した九州電力も高い。大和証券が投資判断 を「買い」に上げた三菱重工業のほか、トヨタ自動車やソニー、双日、 ダイキン工業も上げた。半面、エアバッグ関連でのリコールが拡大して いるタカタは下落。アサヒグループホールディングスも安い。

--取材協力:佐野七緒.

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