ギリシャの命運決めるドラギ、メルケル、チプラス-あとは雑音

ギリシャ情勢が新たな結末に向けて動きを速 める中で、誰の発言に耳を傾けるべきかの判断は難しい。

ギリシャのバルファキス財務相が、債権者との合意が近いと述べて 同国の国債利回りが動いた次の瞬間、ドイツのショイブレ財務相が今度 はこの主張を覆し、危機の最終的な展開をめぐる手掛かりがほとんど得 られないまま、債券相場が乱高下する結果になる。

ING-ディバのフランクフルト在勤のエコノミストやベレンベル ク銀行のロンドン在勤のエコノミストは、ユーロ圏の債券・為替市場に 現時点で真の影響力がある人々に注目することがポイントだと指摘す る。それはギリシャのチプラス首相とドイツのメルケル首相、欧州中央 銀行(ECB)のドラギ総裁の3人だ。

ING-ディバのチーフエコノミスト、カールステン・ブルゼスキ 氏は電話インタビューで、「この3人からガイダンス(指針)を得る必 要があろう。メルケル首相はコメントする際に低姿勢を保っているが、 極めて重要な役割を果たしている」と語った。

ギリシャ危機に発生段階から向き合ってきた経済大国ドイツのメル ケル首相は、ユーロ圏の分裂回避のために補助金的な性格を持つギリシ ャ支援への有権者の批判をかわし、今後も危機がどのように収拾するか を左右する決定的に重要な役割を負う。一方チプラス首相は、ギリシャ の緊縮策と国民が受けている屈辱と苦しみを終わらせるために強硬姿勢 を取り、両者の中間点にはユーロを守るためには何でも行うイタリア出 身のセントラルバンカー、ドラギ総裁が位置する。

ドラギ総裁は4月15日の定例記者会見で、ギリシャのデフォルト (債務不履行)は想定外だと発言。「ギリシャ政府の指導者の発言内容 を見る限り、この選択肢は彼らの間で想定されておらず、従ってそのよ うな状況が起きる可能性を検討するつもりはない」と言明した。

原題:The Rest Is Noise: Three Policy Makers Signal Greece’s Destiny(抜粋)

--取材協力:Rainer Buergin、Birgit Jennen、Alessandro Speciale、Kasia Klimasinska、Rebecca Christie、Tony Czuczka、Lucy Meakin、Marcus Bensasson.