FOMC議事録:6月利上げに高いハードル-市場関係者の見方

米連邦準備制度理事会(FRB)が20日公表 した連邦公開市場委員会(FOMC、4月28-29日開催)の議事録で は、当局者らが次の6月会合での利上げの公算は小さいとみていたこと が示された。

これについて市場関係者のコメントは以下の通り。

◎FOMC議事録、利上げに関する「優柔不断さ」示す-ED&Fマン

利上げに関するFOMCの決定に影響を及ぼしかねない理由の一つ として、「今や中国が言及されている」とED&Fマン・キャピタルの 為替・金利・信用責任者、トーマス・ディガロマ氏がリポートで指摘し た。

「今のFOMCは利上げに対してひどく怖気づいている」。

議事録はFOMCが「目標の位置をずらしている」ことを示唆。

◎FOMC4月議事録は利上げの年後半への後ずれ示す-キャピタルE

「要するにFOMCはまだ様子見姿勢だということだ」とキャピタ ル・エコノミクスのエコノミスト、ポール・アシュワース氏がリポート で指摘した。

大方のエコノミストは既にFOMCが9月まで待つと予想。

金利はキャピタル・エコノミクスの今年の予想のような早い時期や 同様の幅で上昇しない可能性も。

キャピタル・エコノミクスは賃金の伸びやコアインフレの上昇を踏 まえ、来年のより積極的な引き締めを引き続き予想。

◎FOMC議事録、9月の利上げ開始シナリオはまだ残る-FTN

FRBスタッフは政策に大きな影響力を持ち、急速な景気回復見通 しやインフレ予想に自信を持っていると考えられる。FTNファイナン シャルのエコノミスト、クリス・ロー氏がリポートで指摘した。

FRBスタッフは第1四半期の弱さを深刻視せず、一時的要因や統 計上のノイズのためだとした。FOMCメンバーの大部分は実際の経済 活動が第2四半期に「緩やかなペース」に戻ると予想。

FOMCが6月に引き締める公算は小さいが、その可能性は真剣に 議論されよう。

◎FOMC議事録:「極めて高い」利上げバイアス示す-TD

4月のFOMC議事録では利上げへのしきい値が「とても低く」、 実際にそれを行うバイアスは「極めて高い」ことが示されたと、TDセ キュリティーズの米金利・経済調査責任者、エリック・グリーン氏が顧 客向けリポートで指摘した。

当局者が6月に動く可能性を完全には排除しなかったのは「意 外」。

◎FOMC議事録、6月利上げに極めて高いハードル示す-ジェフリー ズ

FOMCの4月の議事録は、当局が2015年「後半のある時点で」ゼ ロ金利を解除したい意向を示していると、ジェフリーズのエコノミス ト、ウォード・マッカーシー、トーマス・サイモンズ氏がリポートで指 摘した。

議事録は経済見通しの不確実性の高まりも反映。

FOMCは利上げのタイミングや行動を起こすための「適切な引き 金」に関して「合意形成には程遠い状態だ」。

◎FOMC議事録:デフレ懸念が総じて後退したことを示唆-アマース ト

4月28、29日のFOMC議事録では、一時的な要因やドル高、国内 エネルギー生産の減少に伴う成長に関する「根強い懸念」が、第2四半 期のデータ発表を「待つ理由を提供」する形となったことが示された。 アマースト・ピアポントのエコノミスト、スティーブン・スタンリー氏 がリポートでこう指摘した。

FOMC参加者がインフレ率について、「ゆっくりとした前進はあ った」ものの、「依然低過ぎる」と捉えている点も示された。

6月の利上げもあり得るとの「見方が少数派であるのは明白」。

◎FOMCは米国債利回りのボラティリティに耳を傾けている-UBS

FOMCは最終的に耳を傾け、金融引き締め開始後の米国債利回り のボラティリティに関していくらか懸念を示した。UBSのモーリー・ ハリス氏らエコノミストがリポートで指摘した。

FOMCはエネルギー業界の設備投資の弱くなっていることを認め たが、「今の重要な問題はなぜ他の設備投資も減少しているかだ」。

4月の議事録には利上げのタイミングに関する議論について「大き な驚きはなかった」。

6月の利上げは予想しない。

◎FOMC議事録、6月利上げが検討されているか「不明確」-三菱東 京

失業率が5-5.2%付近に低下した場合、6月が突如として議題に 上ると三菱東京UFJ銀行のエコノミスト、クリス・ラプキー氏がリポ ートで指摘した。

「6月は議題に上っているというのがわれわれの見方だ」。

完全雇用が目の前にあり、リセッション終了から数年を経た時点で 金利がなぜまだ正常化していないのか分からない。