ドイツ人のギリシャ旅行熱冷める-ATMで現金下ろせぬ不安

ギリシャ経済を昨年にリセッション(景気後 退)から脱却させた観光業が、救済融資をめぐる債権者側との交渉難航 で打撃を受けている恐れがある。

同国への観光客の伸びは今年初めは力強かったが、ここ数カ月は失 速。ドイツからの予約は1月には前年同月比12%増だったが、1-3月 末時点では前年同期比0.7%増にとどまった。業界団体は今年の訪問客 数は過去最高になるとの予想の撤回を検討している。

ギリシャ旅行業協会(SETE)のアンドレアス・アンドレアディ ス会長は電話インタビューで、「一部の市場で減速が見られる。特にド イツで著しい」とし、「ここ数カ月は後退気味で、全体像が不透明であ る限り勢いは失われる」と話した。

経済も1-3月はリセッションに逆戻り。ギリシャの銀行システム は欧州中央銀行(ECB)が承認する緊急流動性支援(ELA)によっ て何とか維持されている状態で、資本規制が導入されるとの観測も出て いる。そうなれば旅行者もギリシャ国内にある現金自動預払機 (ATM)からの引き出しが制限される恐れがあり、二の足を踏みがち だ

ドイツからの旅行予約が特に著しく減っていることについてアンド レアディス氏は、同国でギリシャ危機に関する報道が多く国民の認知度 も高いことなどが理由だろうとみている。

観光業はギリシャ経済の17%を占める。2014、13年ともにギリシャ を訪れた外国人は過去最高を記録。昨年は前年比21%増の2430万人だっ た。SETEは今年2500万人を予想していたが、アンドレアディス氏は 今や2400万人到達も危ぶまれるとみている。

原題:German Tourists Cool on Greece With ATMs at Risk of Cash Crunch(抜粋)