日本株続伸、米金利低下と決算・還元策を好感-金融中心買い

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18日の東京株式相場は続伸。米国で景気刺激 策が継続するとの見方や国内企業業績、株主還元への評価と期待が広が り、三菱UFJフィナンシャル・グループやみずほフィナンシャルグル ープ、あおぞら銀行、第一生命保険といった金融株中心に買われた。パ ルプ・紙や非鉄金属、商社株なども高い。

TOPIXの終値は前週末比19.55ポイント(1.2%)高 の1626.66、日経平均株価は157円35銭(0.8%)高の1万9890円27銭。

プリンシパル・グローバル・インベスターズの板垣均社長は、「企 業業績はとても良くなってきている。前期ベースでの株価はフェアバリ ューから少し割高だが、今期は10-20%の増益が見込まれるため、まだ 上昇余地がある」と言う。金融相場から業績相場への中期的な移行が予 想される中、企業が「インパクトある形で株主重視の姿勢に取り組んで きている」とも話していた。

15日に発表された5月の米ミシガン大学消費者マインド指数(速報 値)は88.6と前月の95.9から低下し、昨年10月以来の低水準となっ た。7.3ポイントの下げ幅は2012年12月以来で最大。また、これまでの ドル高や原油安が響き、4月の鉱工業生産指数は前月比0.3%低下と5 カ月連続のマイナスとなった。

早期利上げ観測の後退で15日の米10年債利回りは低下、S&P500 種株価指数は最高値となった。大和証券の高橋和宏チーフ・エコノミス トは、「米国では次の雇用統計まで長期金利がしばらく落ち着きそう」 とし、これまで株価の波乱要因となっていた金利の安定は米国株にプラ スに働くため、日本株も上値を試す可能性があると予想する。

また、取引開始前に発表された国内3月の機械受注(船舶・電力を 除くコア)は前月比2.9%増と、ブルームバーグがまとめたエコノミス ト予想の1.5%増から上振れた。大和証の高橋氏は、「非製造業の反動 増はあるものの、回復が弱めとみられている日本の設備投資が回復の流 れに乗っているという結果を示した」とみていた。

銀行、保険が上昇率上位占める

国内では、3月期決算企業の1日ベースの発表ピーク日を前週末15 日に通過した。岡三証券グローバル金融調査部の平川昇二チーフエクイ ティストラテジストによると、14日時点で今期売上高は前期比3.9% 増、経常利益は4.4%増、純利益は9%増の見込み。会社計画は全体と しては悪くなく、特に純利益の伸び率は予想していなかった高さと言 う。「原油安や円安のほか、エネルギーや電力セクターで前期の特別損 失がなくなることが要因」と分析した。

きょうの日本株上昇を主導したのは、業種別上昇率で2位、 TOPIXの押し上げ寄与度で1位の銀行株。ゴールドマン・サックス 証券では、自社株買いを行う三菱UFJや配当性向を引き上げたあおぞ ら銀行など、前週末に発表された銀行の決算は株主還元強化が確認され る好決算と評価。この日52週高値を更新したみずほFGも、前期実績・ 今期計画とも想定以上の好決算で、目標株価を330円から360円へ上げ た。

このほか、業種別上昇率トップの保険では、自社株買いや総還元性 向の引き上げ方針が好感された第一生命が急騰。プリンシパルの板垣氏 は金融株について、投資対象から長く放置されていた上、「下がり過ぎ た金利が上がるなど運用環境も良くなっている」と話していた。

この日のドル・円相場は1ドル=119円40-60銭台中心に推移、東 京株式市場の15日終値時点は119円49銭だった。

東証1部33業種は保険、銀行、紙パ、非鉄、卸売、陸運、鉱業な ど32業種が上昇。サービス1業種のみ下落。東証1部の売買高は27 億6495万株、売買代金は2兆6327億円。上昇銘柄数は1299、下落 は479。

売買代金上位では三菱UFJ、みずほFG、三井住友フィナンシャ ルグループがそろって上げ、第一生、ダイキン工業、住友電気工業、 T&Dホールディングス、住友商事も高い。これに対し、シャープは大 幅続落。モルガン・スタンレーMUFG証券が投資判断を下げた武田薬 品工業、自社株買いの見送りが失望されたSMCも安い。