【個別銘柄】株主還元の電通急騰、ニコン急落、シャープ波乱

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15日の日本株市場で、株価変動材料のあった 銘柄の終値は次の通り。

電通(4324):前日比14%高の6160円。国際会計基準に基づく2015 年3月期の連結営業利益は前の期比23%増の1323億円だった、と14日に 発表。国内でサッカーワールドカップ・ブラジル大会や20年東京オリン ピック・パラリンピックのスポンサーシップ・セールスなどで売上総利 益が増加、海外事業も伸びた。9カ月変則の15年12月期は1000億円、1 株配当は70円と前期55円からの増配を計画。発行済み株式総数の1.39% に当たる400万株、200億円を上限に18日から自社株買いも行う。

ニコン(7731):11%安の1527円。15年3月期の連結営業利益は前 の期比31%減の434億円だった、と14日に発表。精機事業での半導体、 FPD露光装置の低調、デジタルカメラなど映像事業の減益持続が響い た。16年3月期は31%減の300億円を計画、市場予想の498億円から下振 れ。1株配当は16円と前期32円からの減配を見込む。三菱UFJモルガ ン・スタンレー証券は、今期は液晶露光装置の増益で大幅増益になると の市場期待を裏切る内容で、ネガティブと指摘した。

シャープ(6753):7%安の186円。小高く始まったが、一時12% 下げるなど波乱展開。14日に発表した15年3月期連結純損益は2223億円 の赤字と、前の期116億円の黒字から大幅に悪化した。液晶テレビの販 売が減少、中小型液晶の価格下落なども響いた。同時に示した中期経営 計画によると、資本金を5億円に減資し、累積損失の処理に充てるほ か、組織再編と国内で3500人規模の希望退職者を募る。アナリストの間 では弱気の判断を続ける向きが多く、UBS証券では投資判断「売り」 を継続、目標株価は170円から40円に下げた。

T&Dホールディングス(8795):4.7%安の1683.5円。14日に発 表した16年3月期の連結純利益計画は前期比17%減の780億円と、市場 予想の877億円に届かなかった。保険料等収入の減少を想定、経常収益 も23%減収の見通しとしている。ジェフリーズ証券では投資判断を「買 い」から「アンダーパフォーム」、目標株価を1760円から1540円に下げ た。自社株買いや増配を行わない姿勢に投資家は失望する、とした。

SUMCO(3436):5.8%安の1756円。1-6月期(上期)の連 結営業利益は前年同期比41%増の178億円を見込む、と14日に発表。第 1四半期実績は88億5500万円だった。みずほ証券では、第1四半期並み の利益水準を見込む第2四半期ガイダンスはネガティブな印象とし、投 資判断「アンダーパフォーム」を継続した。

昭和シェル石油(5002):5%安の1105円。1-3月期(第1四半 期)の連結営業損益は189億円の赤字と、前年同期の67億円の黒字から 悪化したと14日に発表。原油価格の継続的な下落を受け、石油事業で大 幅な棚卸資産評価損が発生した。直近の原油上昇を受け、15年12月期営 業利益計画は290億円から410億円に増額したが、SMBC日興証券では 第1四半期についてエネルギーソリューション事業の赤字化、太陽光パ ネルの減速感が強まっており、印象はネガティブとした。

エイベックス・グループ・ホールディングス(7860):8.3%高 の2101円。発行済み株式総数の2.29%に当たる100万株、金額で22億円 を上限に自社株買いを行うと14日に発表。期間は19日から6月19日、当 面の需給好転が見込まれた。同時に示した16年3月期の連結営業利益計 画は、映像配信サービスの会員数増加などを見込み、前期比27%増 の110億円とした。新中期経営計画では、18年3月期の営業利益率を前 期の5.1%から10%以上に、株主資本利益率(ROE)を12.2%か ら15%に上げることを目指す。

ネクソン(3659):8.4%高の1677円。1-3月期(第1四半期) の連結営業利益は前年同期比4.9%増の222億円だった、と14日に発表。 中国でPCオンラインゲーム「アラド戦記」が後半に好調、韓国でも PCオンライン、既存モバイルゲームが伸び、ロイヤルティーや人件 費、研究開発費の増加などを吸収した。310億-333億円を見込む1-6 月期(上期)計画に対する進捗(しんちょく)率は最も低いケース で67%。SMBC日興証券は十分ポジティブな印象で、戦略に沿って着 実に事業の勢いが上がってきた自信がうかがえる、と評価した。

丸井グループ(8252):5.2%高の1457円。16年度を最終年度とす る中期経営計画に基づき、発行済み株式総数の6.46%に当たる1700万 株、200億円を上限に自社株買いを行うと14日に発表。期間は15日から 8月31日まで、当面の株式需給の好転が見込まれた。

ダイフク(6383):8.8%高の1776円。15年3月期の連結営業利益 は前の期比19%増の149億円だった、と14日に発表。北米の一般製造業 や流通業、自動車工場向けシステム、中国の液晶工場向けシステムが好 調で、単体での収益性向上も寄与した。16年3月期は21%増の180億円 を計画、市場予想の175億円をやや上回った。1株配当は25円と前期22 円からの増配を見込む。

ロート製薬(4527):6.5%安の1663円。15年3月期の連結営業利 益は前の期比22%減の132億円だった、と14日に発表。国内売り上げが 低調の中、消費税増税後の需要減への対応や新製品の発売に合わせ販売 促進費、広告費を投下し、新規分野への研究開発費増加も響いた。16年 3月期は売上高で8.1%増と23期連続の増収、営業利益は4.1%増の137 億円を見込むが、利益計画は市場予想の157億円を下回る。

日本バイリーン(3514):100円(16%)高の711円でストップ 高。14日に発表した16年3月期の連結営業利益計画は前期比33%増の32 億5000万円とした。北米での自動車フロアマットの販売好調などで9% 超の増収を想定、原材料やエネルギーコストの低下も見込む。

熊谷組(1861):5.4%安の366円。14日に発表した16年3月期の連 結営業利益計画は前期比26%減の119億円だった。3.3%の減収を想定、 建設技術者・技能者不足やコスト高のリスクがある中、一般管理費の増 加を見込む。

アルバック(6728):7.6%安の1924円。14年7月-15年3月期の 連結営業利益は前年同期比33%減の75億2600万円だった、と14日に発 表。期前半の液晶ディスプレー製造装置の低調で売上高は3.6%減少し たことなどが響いた。

東洋炭素(5310):7.9%安の2144円。15年12月期の連結営業利益 計画を37億円から前期比2.5倍の29億円に下方修正する、と14日に発 表。太陽電池分野の需要が想定より低水準で、一部製造費用の増加や在 庫評価減があった第1四半期の動向を踏まえた。クレディ・スイス証券 は、期初計画は確かに楽観的だったが、このタイミングでの下方修正は 予見していなかった、としている。

川崎化成工業(4117):20%高の189円。産業用ガスメーカーのエ ア・ウォーター(4088)は14日、連結子会社化を目的に樹脂・農薬向け 中間原料メーカーの川崎化に対し、株式の公開買い付け(TOB)を開 始すると発表。TOB価格の210円へのさや寄せを見込む買いが膨らん だ。16年3月期に11%の営業増益を計画する決算も発表したエアW も5.2%高の2189円。

日本道路(1884):8.4%安の614円。16年3月期の連結営業利益は 前期比31%減の76億円を計画する、と15日午後に発表。政府の建設投資 が前年度比8%減が見込まれる中、主力の建設事業で5%近い受注高の 減少を想定している。1株配当は16円と前期25円からの減配を計画。

WOWOW(4839):6.8%安の3715円。16年3月期の連結営業利 益は前期比11%減の87億円を計画する、と15日午後に発表。市場予想 は106億円だった。1株配当は60円と前期120円からの減配を見込む。15 年3月期は、累計正味加入件数の増加に伴う有料放送収入の増加、番組 費・広告宣伝費の効率化で営業増益率は36%だった。番組では連続ドラ マ「MOZU Season2」、「サザンオールスターズ年越しライブ2014」、錦 織圭選手が初めて決勝に進出した「全米オープンテニス」などが加入獲 得に寄与。