ドル・円が小幅上昇、119円半ば-米利上げ先送り観測で上値も限定的

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東京外国為替市場ではドル・円相場が小幅上 昇。取引が進むにつれてドル買い・円売りが優勢となった。米国の利上 げ先送り観測が強まる中、ドルの上値も限定的だった。

15日午後4時13分現在のドル・円相場は119円45銭前後。この日は 五十日(ごとおび)で輸入企業などのドル買い需要が指摘される中、午 前10時ごろには一時119円50銭までドル買いが進行。その後、伸び悩ん だが、午後には2営業日ぶり高値となる119円58銭を付けた。

楽天証券の相馬勉債券事業部長は、「米経済指標が思ったよりも強 くないため、利上げを後ずれさせざるを得ないというのが本音だろう」 と指摘。その上で、円は売りも買いもあると言い、「ドル・円は119 -120円程度で行ったり来たりしている」と語った。

一方、ユーロ・ドル相場は1ユーロ=1.1400ドル前後でもみ合って いたが、午後には1.13ドル台後半まで弱含む場面があった。前日の海外 市場で1.1445ドルと約2カ月ぶりの水準までユーロ高・ドル安が進んだ 後、欧州中央銀行( ECB)のドラギ総裁が債券購入プログラムの完 全実施の意向を示したのを受け、伸び悩んだ。

相馬氏は、「ユーロ・ドルは、今までドルが買われすぎていたこと やユーロが弱すぎたことの反動の動きが出ている」が、ECBは量的緩 和にコミットし続ける見通しで、「いずれドル高基調に戻るのではない か」と話した。

米利上げ

この日は米国で4月の鉱工業生産指数、5月のミシガン大学消費者 マインド指数やニューヨーク連銀製造業景況指数などの発表が予定され ている。

今週は13日発表の4月の米小売売上高が予想を下回ったことを受け ドルが下落。14日の海外市場でも4月の米生産者物価指数(PPI)の 予想外の低下を手掛かりにドル売りが強まった。

みずほ銀行の為替トレーダー、日野景介氏(ニューヨーク在勤) は、「利上げという意味では米国は世界で一番最初だとは思っている が、6月がなくなり9-12月という中、寒波の影響が抜けてきたと思わ れる数字ですら良くなかった。米国景気はやはり減速したのだろう」と 語った。

ドル・円は前日の海外市場で2週間ぶりに119円台を割り込み、一 時118円89銭まで下落した。その後も再度119円台を割り込んだが、118 円台の滞空時間は短かった。

あおぞら銀行市場商品部部長の諸我晃氏は、「ドル売りの局面で も119円の若干の割り込みで反発してきているので、ドル・円の下値は 堅そうだ。ただ、120円を超えたところはやはりオファーも結構多いだ ろう。ドル・円はやはりレンジだ」と話した。

--取材協力:大塚美佳、池田祐美.

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