労働市場改善と低インフレ、米利上げ予想はより困難に

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米新規失業保険申請件数が4週間移動平均 で15年ぶりの低水準を記録した。米経済の勢い回復がなかなか本格化し ない中でも、労働市場の改善が続いていることが示唆された。

労働省が14日発表した統計によると、5月9日までの1週間の新規 失業保険申請件数は予想に反して前週比1000件減の26万4000件、4週間 移動平均は2000年4月以来の低水準だった。一方、4月の生産者物価指 数(PPI)は予想外に前月比0.4%低下、幅広い項目でマイナスとな った。

通常、人員削減が低水準にとどまれば、雇用者数の増加幅は拡大す るため、雇用主は恐らく人員の増強を続けると考えられる。このため、 米金融当局は米国人を再就職させる目標は達成できそうだが、もう1つ の目標である物価の押し上げの実現にはそれほど近づいていない。

連邦準備制度理事会(FRB)の元エコノミストで、現在はJPモ ルガン・チェースの米国担当チーフエコノミストを務めるマイケル・フ ェロリ氏は、「FRBは完全雇用の責務を果たせそうなところまで来て いる」と指摘。「物価を安定させる責務の達成がさらに遠のいているの は明らかだが、これは比較的短期間で変化し得る」と述べた。同氏は米 金融当局が9月まで利上げを見送ると予想している。

テキサス州オースティンに拠点を置くプレスティージ・エコノミク スの社長兼チーフエコノミスト、ジェーソン・シェンカー氏は調査リポ ートで、「当社はFRBの政策運営に関してハト派的な見通しを立てて いるが、今回のPPIはその見立てを支持している」と指摘。PPIの 低下は消費者物価にも及ぶ可能性があると分析した上で、「15年10-12 月(第4四半期)まで利上げは行われないとの当社の見通しに支援材料 が出てきた」とコメントした。

原題:Improving Job Market, Weak Inflation Make Fed Call Tougher (1)(抜粋)

--取材協力:Shobhana Chandra、Kristy Scheuble、Maria Tadeo.

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