NY外為:ドル指数が4カ月ぶり低水準、米PPI低下で

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14日のニューヨーク外国為替市場ではドルが 下落。ドル指数はほぼ4カ月ぶりの安値となった。米生産者物価指数 (PPI)が前月比で低下し、弱い成長が1-3月期以降も続いている ことが示されたため、米金融当局は利上げを急がないとの見方が強まっ た。

4月のPPIが前月比0.4%低下と、予想外のマイナスになったた め、ドルは3日続落。欧州中央銀行(ECB)のドラギ総裁が債券購入 プログラムを「完全に」実施する意向を示すると、ドルは対ユーロで下 げ渋る場面もあった。

アマハースト・ピアポント・セキュリティーズの為替ストラテジス ト、ロバート・シンチ氏(ニューヨーク在勤)は「強いドルと一致する ようなデータは発表されていない」と指摘。「ドルの健全な下げは意外 ではない」と述べた。

ニューヨーク時間午後5時現在、主要10通貨に対するドルの動きを 示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は前日比0.3%低下 の1150.80。1月21日以来の低水準となった。過去1カ月では4.1%下げ ている。

ドルはユーロに対し0.5%下げて1ユーロ=1.1412ドル。対円では ほぼ変わらずの1ドル=119円17銭。

予想外のドル売り

サンタンデール銀行のG10通貨戦略部門の責任者、スチュアート・ ベネット氏(ロンドン在勤)はドル売りがいずれ起こると予想していた としながらも、そのタイミングに驚いていると述べた。投資家の間では ドルが最終的にユーロに対して戻すと考えられていると指摘した。

米国債と比較して欧州の国債利回りが上昇していることもドル安に つながっている。

ソシエテ・ジェネラルのロンドン在勤ストラテジスト、キット・ジ ャックス氏は顧客向けリポートで、「ドイツ国債利回りの一段の上昇が 対ドルでのユーロを押し上げており、米独国債のスプレッドとユーロ・ ドルとの短期的な相関関係は引き続き強い」と指摘。「ドイツ国債利回 りがピークに達するまで、ユーロが天井を付けたと判断することはでき ない」と話した。

ドイツ10年債に対する米10年債の上乗せ利回りは3ベーシスポイン ト(bp、1bp=0.01%)縮小し、1.53%と、終値ベースで2月5日 以来で最小となった。

米新規失業保険申請件数は予想に反して前週比で減少したものの、 PPI低下の陰に隠れる格好となった。5月9日までの1週間で新規失 業保険申請件数は前週比で1000件減少して26万4000件。4週間移動平均 は2000年4月以来の低水準だった。

原題:Dollar Drops to 4-Month Low as Inflation Decline Clouds Outlook(抜粋)