三井住友FG:今期の予想純利益は横ばい7600億円-海外貢献

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三井住友フィナンシャルグループは今期 (2016年3月期)の連結純利益を7600億円と見込んでいる。ブルームバ ーグがまとめたアナリスト13人の予想平均値7360億円をやや上回る。前 期(15年3月)の純利益実績に比べると0.8%の増益となる。

東証と日銀記者クラブで13日開示した。今期は与信関係費用が増え て市場関連収益が減るものの、国内外の融資増加に伴う収益拡大を見込 んでいる。前期純利益は前年同期比9.8%減の7536億円だった。法人税 率引き下げに伴う繰り延べ税金資産の取り崩しや、前の期に利益の押し 上げ要因となっていた株式関係損益の減少が減益要因となった。

アベノミクス下の金融緩和で国内利ざやの低下が続く中、三井住友 FGは14年4月からの3カ年計画で海外融資残高を500億ドル積み増す 目標を掲げている。17年3月期純利益目標は8000億円程度としている。 今期は米シティグループから買収した日本の個人銀行部門を取り込み富 裕層ビジネスを強化する。

みずほ証券の西原里江シニアアナリストは三井住友FGについて、 「今期もアジアを中心に海外融資は2桁の伸びが期待できるが、外貨調 達が今後の成長を考える上で重要になる」と指摘。国内融資では「昨年 後半から増えてきた中堅企業向けをきっちり取り込み、その先の中小企 業向けにつなげていけるかが課題」とみている。

国内資金需要に「手応え」

三井住友FGの前期の連結粗利益は前年同期比2.8%増の2兆9804 億円。貸出利息など資金利益が1.4%増の1兆5052億円、投信販売手数 料など役務取引等利益が1.2%増の9967億円、国債売買益を含むその他 業務利益が30%増の2805億円となった。子会社のSMBC日興証券の前 期純利益は同0.1%増の647億円だった。

3月末の貸出金残高は、同7.7%増の68兆2743億円。海外貸出金の 残高は18兆9278億円と1年間で3兆7484億円増加した。国内預貸金利ざ や(銀行単体)は1.29%と0.08ポイント低下した。

三井住友FGの宮田孝一社長は決算会見で、国内の資金需要につい て「大きなチャンスが出てきている。設備投資も企業業績の回復に伴っ て底堅い」と述べた。その上で「日本経済の回復が中小企業にも実際に 及び始め、大きな手応えを感じている」とし、今期の貸出動向は「非常 にいい年になると思う」と語った。

配当について三井住友FGは期末を予想比10円増やして80円とし 年140円とする。その前の期の年間120円から20円の増配となる。今期の 配当予想は年間150円。

三菱UFJフィナンシャル・グループとみずほフィナンシャルグル ープも15日の前期決算発表で今期予想を開示する予定。

(アナリスト予想値について訂正済みです)

--取材協力:日向貴彦、油井望奈美.