5月13日の海外株式・債券・為替・商品市場

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欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は次 の通り。

◎NY外為:ドル下落、指数4カ月ぶり低水準-小売売上高で悲観拡大

13日のニューヨーク外国為替市場ではドルが下落。ドル指数はほぼ 4カ月ぶりの水準に低下した。4月の米小売売上高が横ばいにとどまっ たことが売りを誘った。

ドルは主要通貨のほとんどに対して下落。低調な経済指標が新たに 発表されたことを受け、利上げが先送りされるとの見方が強まった。

ウエストパック銀行の北半球通貨担当チーフストラテジスト、リチ ャード・フラヌロビッチ氏(ニューヨーク在勤)は「どう飾り立てても 良い内容に化けることはできず、統計は期待外れだった。景気が持ち直 すとしても失望を誘うだろう。そのため、この日はドルがさらに軟調と なった」と述べた。

ニューヨーク時間午後5時現在、主要10通貨に対するドルの動きを 示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は前日比0.7%低下の1154.76 と、3月23日以来の大幅な下げ。ドルは対ユーロで1.3%下げて1ユー ロ=1.1354ドル。対円では0.6%安の1ドル=119円15銭。

サムソン・キャピタル・アドバイザーズ(ニューヨーク)のプリン シパル、ジョナサン・ルイス氏はドルについて、「非常に説得力のある 理由で石のように落下している」と指摘。「米国の景気が軟化し、金融 当局は金利を据え置いていることから、ドル強気派の重要な根拠がなく なってしまった」と語った。

欧米の経済指標

米商務省の発表によると、4月の米小売売上高は前月比で横ばい。 3月は1.1%増(速報値0.9%増)に上方修正され、伸び率は昨年3月以 来の最大となった。4月は、ブルームバーグが実施したエコノミスト調 査では0.2%増が見込まれていた。

欧州連合(EU)統計局(ユーロスタット)が13日発表した1-3 月域内総生産(GDP)速報値は前期比0.4%増と、成長率は昨年10 -12月(第4四半期)の0.3%を上回った。ブルームバーグがまとめた エコノミスト42人の調査中央値と一致した。

USバンク・ウェルス・マネジメント(ミネアポリス)の債券調査 責任者、ジェニファー・ヴェイル氏は「ドルの軟調や若干のインフレ高 進のほか、ギリシャから悪いニュースが減ったことから、ユーロが現在 押し上げられているのは確かだ」と述べた。

ただ、同氏はユーロが対ドルで年末までに再び下げ始め、1.04ドル に下落するとの見通しも示した。米金融当局が利上げを検討している一 方、欧州中央銀行(ECB)が異例の緩和を継続していることが背景。

原題:Dollar Bulls Wondering What Went Wrong in Drop to Four-Month Low(抜粋)

◎米国株:ほぼ変わらず、債券売りを懸念-企業買収にも関心

13日の米国株はほぼ変わらず。企業買収が好感されたものの、債券 売りが終わっていないとの懸念や朝方発表された小売売上高が予想を下 回り投資家が失望した。

ガラス容器メーカーのオーエンズ・イリノイは上昇。同社はビトロ の食品・飲料ガラス部門を買収することで合意した。ウィリアムズも上 昇。同社はまだ所有していないウィリアムズ・パートナーズの40%を買 収する計画だ。この日は小売売上高統計に影響され小売株が下落した。

S&P500種株価指数は0.1%未満下げて2098.48。ダウ工業株30種 平均は7.74ドル下げて18060.49ドル。

RBCウェルス・マネジメントのバイスプレジデント兼ポートフォ リオアナリスト、ケリー・ボグダノフ氏は、「企業決算発表のニュース が乏しく、目立った経済カレンダーもない中、株式市場は債券市場に左 右されている。ただ債券利回りや不透明な利上げ見通しにもかかわらず 株価は非常に持ち応えている」と述べた。

米小売売上高

米商務省の発表によると、4月の米小売売上高は前月比で横ばいに とどまった。3月は1.1%増(速報値0.9%増)に上方修正された。4カ 月ぶりの増加で、伸び率は昨年3月以来の最大。4月はブルームバーグ が実施したエコノミスト調査では0.2%増が見込まれていた。

今週は新規失業保険申請件数や鉱工業生産、消費者マインド指数が 発表される。

S&P500種株価指数に採用されている企業がこれまで発表した決 算は72%で利益がアナリスト予想を上回った。S&P500種企業の第1 四半期利益は0.2%増が見込まれている。3月時点での見通しは5.8%減 となっていた。

シカゴ・オプション取引所(CBOE) のボラティリティ指数 (VIX)は0.7%低下して13.76。S&P500種産業別10指数のうち6 指数が低下した。特にエネルギーや選択的消費、公益事業などが下げ た。テクノロジー株は0.5%上昇した。

クアルコムは1.4%高。同社は初の社債発行を計画している。

オーエンズは10%高。同社はビトロの事業部門を約21億5000万ドル で買収することで合意した。

百貨店のメーシーズは2.5%安。第1四半期利益はアナリスト予想 を下回った。北東部の悪天候と西海岸湾岸の出荷遅延が売上高に影響し た。ラルフ・ローレンも安い。

ユニオン・パシフィックやCSXなどはいずれも下落。ダウ輸送株 平均は6カ月ぶり低水準に下げた。

公益事業株は1.1%安。米国債の利回り上昇に伴い公益事業株が持 つ高配当利回りの投資妙味が減退した。

原題:U.S. Stocks Are Little Changed as Bond Concerns Overshadow Deals(抜粋)

◎米国債:30年債中心に下落、入札控え-世界的な債券売りが再開

13日の米国債市場では30年債が大幅安。国債入札による供給増が懸 念される中、世界的な債券売りが再開された。米財務省は14日に30年債 入札(発行額160億ドル)を実施する。

この日の10年債入札(発行額240億ドル)では、投資ファンドや海 外の中央銀行からの需要が2011年以降で最高となったものの、米国債利 回りは上昇した。ドイツ国債も下落。世界の債券市場ではここ約3週間 に時価総額4000億ドル余りが吹き飛んでいる。

FTNファイナンシャルの金利戦略責任者、ジム・ボーゲル氏は 「誰しも安心して、心配はなくなったと言うには厳しい状況だ」とし、 「欧州債が一段の売りに見舞われるのは明らかだ」と続けた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時間 午後5時現在、30年債利回りは前日比7ベーシスポイント(bp、1b p=0.01%)上昇の3.09%。同年債(表面利率2.5%、2045年2月償 還)価格は1 11/32下げて88 19/32。利回りは昨年11月12日以来の高水 準に達した。

欧州市場

欧州ではユーロ圏の国債が一時の上げから反転し、総じて下落し た。ドイツはこの日10年債を25億ユーロ相当、イタリアは2018-46年に 償還を迎える債券を計70億ユーロそれぞれ発行。日本と英国も国債入札 を実施する。

独10年債利回りは5bp上昇の0.72%。一時は8bp下げた。先 月17日には過去最低となる0.049%を付けていた。

ED&Fマン・キャピタル・マーケッツの債券金利・信用責任者、 トーマス・ディガロマ氏は「欧州の国債をめぐっては、今後さらなる調 整がありそうだ」と述べた。

14日の米30年債入札をめぐるリスクは既発30年債のパフォーマンス に反映されている。既発30年債は2月12日に入札が実施され、最高落札 利回りは2.56%だった。相場はこれまでに5.2%下げている。

既発10年債の利回りは3bp上昇し2.28%。プライマリーディーラ ー(政府証券公認ディーラー)による10年債入札の評価は5段階中の 「5」。評価は1が最低で5が最高。

10年債入札での最高落札利回りは2.237%。入札直前の市場予想 は2.268%だった。前回入札(4月8日)の最高落札利回りは1.925%。

海外の中央銀行を含む間接入札者の落札比率は60.2%。過去10回の 入札の平均は50.9%。

バンク・オブ・アメリカ(BOA)メリルリンチの指数によれ ば、10年債の年初来リターンはマイナス0.1%。14年全体ではプラ ス10.7%だった。

原題:Treasury 30-Year Bonds Lead Declines Before $16 Billion Auction(抜粋)

◎NY金:大幅続伸、5週間ぶり高値-米小売売上高の勢い失速

13日のニューヨーク金と銀先物相場はいずれも続伸し、5週間ぶり の高値となった。米小売売上高が前月比横ばいにとどまったことを背景 に、利上げが先送りされるとの観測が再び強まった。

BMOキャピタル・マーケッツの商品トレーディング担当ディレク ター、タイ・ウォン氏は電話インタビューで、「4月の米小売売上高の 数字は予想よりも悪かった」と指摘。「利上げ時期として9月さえも確 実なのか市場は見直し始めている」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)COMEX部門の金先物6 月限は前日比2.2%高の1オンス=1218.20ドルで終了。一時は1218.50 ドルと、中心限月としては4月6日以来の高値をつけた。

銀先物7月限は4.2%急伸して17.221ドル。一時17.235ドルと4月 6日以来の高値。プラチナ先物7月限は1.6%上昇の1150.80ドル。パラ ジウム先物6月限は0.5%上げて789.40ドル。

原題:Gold Rises to Five-Week High With Silver as Retail Sales Sputter(抜粋)

◎NY原油:反落、製油所稼働率が4カ月ぶりの大幅低下

13日のニューヨーク原油市場ではウェスト・テキサス・インターミ ディエート(WTI)先物が反落。米製油所稼働率がほぼ4カ月ぶりの 大幅低下となったことが嫌気された。

エネルギー関連の商品に重点を置くヘッジファンド、アゲイン・キ ャピタル(ニューヨーク)のパートナー、ジョン・キルダフ氏は「製油 所稼働率の低下で、今後数週間にわたり原油在庫が再び積み上がる可能 性が出てきた」と指摘。「ちょっとしたサプライズだった」と続けた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物6月限は前日 比25セント(0.41%)安い1バレル=60.50ドルで終了。一時は1.8%高 まで買い進まれる場面もあった。

原題:Oil Falls as Refiners Reduce Crude Runs by Most in Four Months(抜粋)

◎欧州株:続落、ドイツ中心に下げる-成長好感もユーロ上昇が響く

13日の欧州株式市場ではドイツ株が大きく下げ、指標のストックス 欧州600指数は続落となった。ユーロが上昇したことが背景にある。

ストックス600指数は前日比0.2%安の395.47で終了。ユーロ圏経済 が1-3月(第1四半期)に約2年ぶりの高成長となったことを手掛か りに一時1.1%高となった。ただ、その後発表された4月の米小売売上 高が前月比横ばいにとどまると、一時の上げを消した。

クロスブリッジ・キャピタル(ロンドン)の投資責任者、マニシ ュ・シン氏は「ユーロ上昇は欧州株下落につながる」と指摘。その上 で、「株は押し目では買うべきだ。債券が売りを浴びているなら、投資 対象として何が残っているだろう。欧州中央銀行(ECB)は依然とし て相場を支えているほか、ユーロ圏の成長は上向いている」と続けた。

ドイツのDAX指数は一時の1.1%高から反落し、1.1%安で引け た。同国の国内総生産(GDP)成長が1-3月に予想以上に減速した ことが嫌気された。フランスとイタリアの成長率は予想を上回った。

イタリアのFTSE・MIB指数は0.5%高、ポルトガルの PSI20指数は0.9%上昇。フランスのCAC40指数は0.3%安となっ た。一時は1.4%値上がりした。

個別銘柄では、英製紙会社モンディが8.9%の大幅高。増益が買い 材料となった。イタリアのアパレルメーカー、モンクレールは9.1%上 昇。売上高と利益が予想を上回った。一方、英ケータリングのコンパ ス・グループは3.8%安。上期利益が予想に届かなかった。スイスの銀 行、UBSグループは1.6%下落。指標金利の操作をめぐり同行の訴追 を見送るとしていた合意を米司法省が破棄する方向だと、事情に詳しい 関係者が明らかにしている。

原題:European Stocks Reverse Gains as German Equities Tumble on Euro(抜粋)

◎欧州債:総じて下落-供給増への懸念で売りの流れ止まらず

13日の欧州債市場ではドイツ国債が下げるなど、ユーロ参加国の国 債は総じて下落した。相場は上げる場面もあったが、アジアや米国など での債券発行が需要を上回るとの懸念が根強い。世界の債券市場ではこ こ約3週間で4000億ドル超が失われているが、この流れが続いている。

ドイツはこの日10年債を25億ユーロ相当、イタリアは2018-46年に 償還を迎える債券を計70億ユーロそれぞれ発行。米国での発行規模は今 週は計640億ドルに達するほか、日本と英国も国債入札を実施する。

みずほインターナショナル(ロンドン)の金利ストラテジスト、ピ ーター・チャトウェル氏は「米国と英国、日本が国債を発行することに 加え、この日の入札が影響した」とし、「現在の不安定な状態で、市場 はあまりうまく消化できない。買い手が依然少なく、目先はさらなる調 整で下がる動きにさらされやすくなっている」と語った。

ロンドン時間午後5時現在、ドイツ10年債利回りは前日比5ベーシ スポイント(bp、1bp=0.01%)上昇の0.72%。一時は8bp下げ た。先月17日には過去最低となる0.049%を付けていた。同国債(表面 利率0.5%、2025年2月償還)価格はこの日、0.46下げて97.895。

スペイン10年債利回りも5bp上げ1.88%。前日までの2営業日 で17bp上げている。同年限のイタリア国債利回りは前日比4bp上昇 の1.89%。

原題:Euro-Area Bonds Extend Selloff as Debt Supply Saturates Market(抜粋)

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