EU:日本など5カ国の方向性電磁鋼に反ダンピング関税

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欧州連合(EU)は、日本と米国、ロシア、 中国、韓国から輸入される方向性電磁鋼(GOES)に最高35.9%の反 ダンピング(不当廉売)関税を課すとの仮決定を下した。アルセロール ミタルやティッセンクルップなど欧州メーカーの競争力を守るのが狙 い。GOESは変圧器に使われる。

EUの行政執行機関である欧州委員会は13日の官報で、これら5カ 国からGOESが不当に安く輸入された結果、域内のメーカーが「実質 的な損害」を被ったと認定した。EUのGOES市場は約4億ユーロ (約540億円)規模。

ダンピング関税は14日から6カ月適用され、さらに5年延長される 可能性がある。

欧州委によれば、これら5カ国のGOESメーカーを合わせたEU 市場でのシェアは2014年6月までに一時48.3%に拡大したが、域内メー カーのシェアは逆に57.6%まで縮小。

欧州の鉄鋼業界団体である欧州鉄鋼連盟(EUROFER)の申し 立てに基づき、欧州委はダンピング調査を昨年8月に開始した。対象は 厚さが0.16ミリを上回るGOES。

関税税率はAKスチールなどの米メーカーが22%で、新日鐵住金な どの日本メーカーに対しては最高35.9%までの関税税率が導入される。

新日鐵住金は電子メールでの問い合わせに対し、仮決定で日本から の輸入製品による欧州域内産業への損害を認定したことは「不適切であ り誠に遺憾」とし、「最終決定に向け引き続きわれわれの考えを主張し ていく」とコメントした。

原題:EU Hits U.S., Russia, Japan, China, Korea With Steel Tariffs (2)(抜粋)

--取材協力:菅磨澄.