英中銀:成長見通し下方修正-利上げは緩やかにとカーニー総裁

イングランド銀行(英中央銀行)は2017年ま での経済成長見通しを下方修正した。カーニー総裁は緩やかな利上げに よってインフレ率を目標水準に戻すことができるとの考えを示した。

中銀は13日発表した四半期物価報告で、利上げ開始は恐らく来年の 半ば以降との市場の想定通りの動きを前提として、インフレ率が2年以 内に中銀が目標とする2%の水準に戻るとの見通しを示した。今年の成 長率予想は2.5%と、2月時点に予測した2.9%から引き下げた。

カーニー総裁は記者会見で「金融危機が残した最大の置き土産は英 経済に対する執拗(しつよう)な逆風だ」とし、このため「利上げが前 回サイクルよりも緩やかであることに加え、政策金利の水準が当分の 間、歴史的な平均よりも低くとどまることが必要だ」と語った。

インフレ率がゼロと目標を下回っているため、報告にはカーニー総 裁からの説明の書簡が添えられている。総裁はインフレ率が今後数カ月 にマイナスとなる可能性があるものの年末には上向くとし、金融政策委 員会(MPC)は政策金利が「予測の期間内に現行水準から上昇する可 能性は半分以上あると判断している」と付け加えた。政策金利は09年3 月以降、過去最低の0.5%となっている。

1-3月(第1四半期)の英成長率は0.3%。この日の報告による と、中銀はこれが0.5%に上方修正されると予想し、4-6月(第2四 半期)については0.7%と見積もっている。16年と17年の予想は2.6% と2.4%。従来予想はそれぞれ2.9%と2.7%だった。見通しは引き続き 「堅固だ」としている。予想は政策金利が18年第2四半期までに1.4% に引き上げられることが前提。

インフレ率は今年が0.6%と予想。従来の0.5%予想から引き上げ た。16年は1.6%と1.8%から下方修正。2年後と3年後の消費者物価上 昇率は2%と2.1%をそれぞれ予想している。

中銀は英経済がデフレに陥る「兆候はほとんどない」とした上で、 必要ならば利下げや資産購入再開の用意があると付け加えた。

短期のインフレ見通しには「下振れリスク」があるとも指摘。ま た、企業と勤労者の調査は「今年の賃金上昇ペース回復はほぼない」と の見通しを示唆したという。この日発表のデータによれば、1-3月の 賃金上昇率は前年同期比1.9%だった。インフレ率が低いため、今年の 実質可処分所得の伸びは07年以降最大になるだろうとカーニー総裁は話 した。

経済のスラック(たるみ)については「相当の不透明感」があり MPC内に「幅広い見解」があるが、中心的な見方は生産の0.5%前後 だという。

カーニー総裁は書簡で、低インフレは原油値下がりを中心とした外 的要因によると説明。商品相場下落の影響が薄れたら「可及的速やか に」インフレ率を目標水準に戻すとした上で、そのためには経済に残る たるみをなくすことが必要だと指摘した。

原題:Carney Says Rate Increases Will Be Gradual as BOE Cuts ForecastsBOE Cuts Growth Forecast, Sees Inflation at Goal in Two Years (いずれも抜粋)