小さな漁村が革新都市へ-深圳の経済規模、香港を抜く見通し

中国製造業の急激な伸びをもたらした深圳 は、かつては香港の対岸に位置する珠江デルタの小さな漁村にすぎなか った。その後は不規則に立ち並ぶ工場群と汚染、中国全土からやってき た出稼ぎ労働者1000万人で構成される都市となった。

その深圳がここにきて再び姿を変えている。同市の経済規模は今 年、香港を追い抜く見通しだ。

労働者が溢れ返る小さな工場で、世界中に供給する玩具や衣服、電 子製品を次々と生産する。深圳のこうしたイメージはほぼ過去のものと なった。代わって登場しているのはバンカーやテクノロジー分野の起業 家、研究者、流向に敏感な人たちなどだ。

深圳の1-3月(第1四半期)成長率は7.8%と、中国の大規模都 市で首位となった。最高指導者だった故・鄧小平氏が導入した安価な労 働力と外国の投資というモデルは今や、李克強首相が全土に広めたいと 考えている「革新」に基づく成長モデルに取って代わられた。

同市のサイエンスパーク、科興科学園を拠点とするインターネット 企業の創業者ジェームズ・ワン氏(39)は、「自身の企業を設立したい 人にとっては本当に理想の場所だ。深圳はもはや漁村や労働搾取工場の 場所ではない。このパークには私の会社と同様の企業が数千社ある」と 述べた。

革新と金融への転換により、深圳の経済規模は1兆6000億元(約31 兆円)と、2014年までの5年間でほぼ倍増した。このペースでいけば、 景気が一段と減速している香港を今年上回る見通しだ。

原題:The Little Village That Could: Shenzhen Set to Surpass Hong Kong(抜粋)

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