米国債:30年債利回り、13年以降で最大の上昇

更新日時

11日の米国債相場は急落。30年債利回り は2013年以降で最大の上昇となった。3週間に及ぶ世界的な国債売りが さらに加速しており、米国でも買い控えの動きが広がっている。

ドイツ国債などユーロ圏の国債は下げを拡大。そうした状況を手掛 かりに米30年債利回りは昨年11月以来の高水準を付けた。前週は社債発 行に伴う引き受け会社のヘッジ行動が影響し、価格のボラティリティが 2カ月ぶり高水準に達した。米財務省は今週、発行総額640億ドルの中 長期国債の入札を実施する。

CRTキャピタル・グループの政府債ストラテジスト、イアン・リ ンジェン氏は「この動きを阻まなければならないと考える人はいない」 とし、「このボラティリティの高まりで、市場では積極的なポジション 取りを控える動きが広がっている」と述べた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時間 午後5時現在、30年債利回りは前週末比14ベーシスポイント(bp、1 bp=0.01%)上昇の3.04%。同年債(表面利率2.5%、2045年2月償 還)価格は2 18/32下げて89 14/32。

30年債利回りの上げ幅は、22bp上昇した13年7月5日以来で最 大。

10年債利回り

10年債利回りは13bp上昇の2.28%と、終値ベースで12月5日以来 の高水準。同利回りは5日連続で200日移動平均を上回って推移した。

ノバスコシア銀行の米国債トレーディング責任者、チャールズ・コ ミスキー氏(ニューヨーク在勤)は「テクニカル面での水準が崩れつつ あり、それが一段の売りを呼んでいる」とした上で、「流動性の欠如と 商いの薄さが背景にある」と続けた。

米国債のボラティリティを測るバンク・オブ・アメリカ(BOA) メリルリンチのMOVE指数は6日に90.99と、3月3日以来の高水準 を付けた。

米国債は前週末に戻したものの、BOAメリルリンチ・グローバ ル・ブロード・マーケット・ソブリン・プラス指数は過去1カ月 に1.6%下げた。

中国が10日に利下げを発表したことも米国債に影響した。原油価格 が6年ぶり安値から回復する中で中国の利下げは世界的なデフレ圧力の 抑制に寄与する可能性があり、つまりそれは債券の妙味低下を意味す る。

欧州債相場

キャンター・フィッツジェラルドの金利トレーディング責任者、ブ ライアン・エドモンズ氏は、市場が「インフレを懸念し始めている」と し、「市場参加者は若干慎重になっている。欧州はやや圧力を受けてい る」と指摘した。

欧州債相場はこの日下落。スペイン10年債利回りは8bp上昇し た。過去2営業日では23bp下げていた。独10年債利回りはこの日6b p上げて0.61%。

ソシエテ・ジェネラルのトレーダー、ショーン・マーフィー氏(ニ ューヨーク在勤)は「最近はドイツ国債の動きに合わせて米国債も動い ている」とし、「欧州と比較すると米国債にはなお価値があるが、変動 もまだかなり大きい」と続けた。

米財務省は12日に3年債(発行額240億ドル)、13日に10年債 (同240億ドル)、14日に30年債(同160億ドル)の入札を実施する。

原題:U.S. 30-Year Yields Up Most Since 2013 as Global Selloff Extends(抜粋)

--取材協力:David Goodman.