中国人民銀、0.25ポイント追加利下げ-景気減速阻止で支援強化

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中国人民銀行(中央銀行)は過剰債務と不動 産価格の下落に直面する同国経済への支援を強化するため、11日から政 策金利を引き下げた。利下げは過去半年で3回目。

人民銀は10日、政策金利である預金基準金利(期間1年)を0.25ポ イント引き下げて2.25%、貸出基準金利(同)も0.25ポイント下げ て5.1%にするとウェブサイトで発表した。また、金利自由化に向けた もう1つのステップとして、預金金利の上限を基準金利の1.3倍から1.5 倍に引き上げる。

4月はインフレが引き続き抑制される中で、輸出と輸入が共に減少 し、中国政府が掲げる7%前後という今年の成長目標達成の難しさが浮 き彫りになった。資本の国外流出が進み、地方政府は複雑な不良債権処 理に手間取っており、エコノミストは追加緩和を予想している。

HSBCホールディングスのアジア経済調査共同責任者、フレデリ ック・ノイマン氏(香港在勤)は「中国経済が立ち直るためにはかなり の刺激策が必要だ。金融緩和だけでは効果がない可能性があり、需要を 安定させる財政刺激策も必要だ」と分析した。

中国証券報は解説記事で、人民銀には伝統的な金融政策手段を講じ る余地がまだあると指摘した。

キャピタル・エコノミクスのアジア担当チーフエコノミスト、マー ク・ウィリアムズ氏は「人民銀は政策発動の余地が多く余裕があり、そ れを活用する用意がある」と指摘した。

人民銀は利下げ決定に伴う声明で、中国当局が改革を加速させる一 方、不安定な外需を想定していると説明。「中国経済は比較的大きな下 振れ圧力に直面している。インフレ水準は全般に低く、実質金利は過去 の平均を上回っており、金利手段を活用する余地がある」と述べた。

「伝統的手法の余地」

人民銀調査部門のチーフエコノミスト、馬駿氏は同中銀には預金準 備率など伝統的手法を使う余地があると述べた。

中国当局は今年、利下げのほか預金準備率引き下げ、銀行への流動 性供給、短期市場金利引き下げの取り組みなど幾つかの緩和策を組み合 わせて活用してきた。その恩恵を受けた分野の1つが株式市場で、上海 総合指数は3月上旬から先週下落するまで急伸した。

AMPキャピタル・インベスターズのチーフエコノミスト、シェー ン・オリバー氏(シドニー在勤)は「人民銀は株価の著しい上昇は避け たいが成長支援を望んでおり、株価下落後の緩和は理にかなっている」 と指摘した。

オーストラリア・ニュージーランド銀行(ANZ)のアナリスト、 劉利剛氏は電子メールで今回の利下げの意図について、「預金が大量に 株式市場に流出するのを回避するため預金金利をそれほど大きく変えず に魅力を維持する一方、企業の資金調達コストを一段と引き下げるとい うものだ」と指摘。「これは金利自由化をより迅速に進めたいという人 民銀の姿勢も示している」と述べた。

原題:China Adds Stimulus With Third Interest-Rate Cut in Six Months(抜粋)

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