米国株(8日):3月以来の大幅高、雇用統計受け景気を楽観

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米株式相場は上昇。3月以降で最大の上げと なった。4月の雇用者数の伸びを受け、経済成長は加速しつつあるが、 6月の利上げ開始を正当化するほどではないとの楽観が強まった。

S&P500種株価指数の素材株は2カ月ぶり高値に上昇。建設部門 の雇用が伸びたことに反応した。ホーム・デポやワールプールが高い。 レナーなど住宅建設株も上げた。マイクロソフトが上昇するなど、情報 技術株の指数は続伸した。ビザは大きく上昇。かつて子会社だったビ ザ・ヨーロッパの買収に向けて協議中との報道を好感した。

S&P500種株価指数は1.4%高の2116.10。週間での下げを埋め、 4月に付けた過去最高値まで2ポイント未満の水準となった。ダウ工業 株30種平均は267.05ドル(1.5%)上げて18191.11ドル。

ウェルズ・ファーゴ・プライベート・バンクの副最高投資責任者 (CIO)、ダレル・クロンク氏は「株式にとってはちょうど良い雇用 の伸びだった」と指摘。「多過ぎも、少な過ぎもしない、必要とされる 水準だ。経済成長という意味では20万超の伸びが望ましいが、30万に近 づくとインフレ圧力や景気過熱といった見方が出始める。よってこの水 準が最も理想的だ」と述べた。

雇用統計

4月の非農業部門雇用者数(事業所調査、季節調整済み)は前月 比22万3000人増加。前月は8万5000人増と、2012年6月以来の低水準と なった。速報値では12万6000人増だった。家計調査に基づく失業率 は5.4%と、2008年5月来の最低。

賃金の伸びは抑制された。4月の平均時給は前月から0.1%増加、 前月は0.2%増と、速報値の0.3%から下方修正された。

金利先物取引をベースとしたデータによれば、引き続き年内の利上 げ開始が予想されているが、6月利上げの可能性は低下している。

ステート・ストリート・グローバル・アドバイザーズの最高投資ス トラテジスト、マイケル・アローン氏は「4月の雇用統計は景気の過熱 も、一段の悪化も示していない」とし、「資本市場では大きな安堵(あ んど)感が広がっているようだ」と続けた。

金融当局は1-3月(第1四半期)の成長減速を受けて、利上げ開 始時期を見極めるため労働市場のデータを注視している。シカゴ連銀の エバンス総裁は今週、利上げの前に賃金上昇のさらなる証拠を確認した いと述べた。

ローブ氏の見方

ヘッジファンド運用者ダニエル・ローブ氏は、米政策金利が引き上 げられても、企業利益の伸びが株式投資に好機をもたらすとの見方を示 した。同氏は8日、サード・ポイント・リインシュアランスの決算に関 する電話会議で「株式は企業の増益見通しに基づいて取引されると考え ている」と述べた。

シカゴ・オプション取引所(CBOE)のボラティリティ指数( VIX)は15%下げて12.86。低下率は昨年12月以降で最大。ただ週間 では2週連続での上昇となった。

S&P500種の業種別10指数は全て上昇。ヘルスケアや素材、エネ ルギーの指数が特に上げた。

原題:U.S. Stocks Rally as Jobs Data Spur Optimism on Economy, Rates(抜粋)

--取材協力:Roxana Zega、Sonali Basak、Doni Bloomfield.

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