米国債(8日):続伸、雇用統計受け-12月利上げ確率も低下

更新日時

8日の米国債相場は続伸。4月の雇用統計を 受けて早期利上げへの警戒が弱まり、市場に安心感が広がった。

労働省が発表した雇用者数の伸びは2カ月連続で市場予想を下回っ た。今回の相場続伸を一助に、過去2週間にわたる世界的な債券の売り に伴う下落に歯止めがかかっている。先物動向の指標は12月を初回利上 げの時期として示している。

バークレイズのグローバル・インフレ連動調査責任者、マイケル・ ポンド氏は「当局が6月に利上げに踏み切るほどこの統計が強いかと問 われれば、答えはノーだ」と指摘。「これから6月会合までの間に利上 げにつながるようなデータが得られるかと言えば、もちろん可能性はあ るが、今回の統計はそれを示唆していない」と述べた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時間 午後5時現在、10年債利回りは前日比3ベーシスポイント(bp、1 b p=0.01%)低下の2.15%。同年債価格(表面利率2%、償還期限2025 年2月)は9/32上げて98 22/32。

同利回りは前日に一時2.31%と、昨年12月8日以来の高水準をつけ た。今年の最低水準は1月30日に記録した1.64%。

CMEグループがフェデラルファンド(FF)金利先物動向から算 出した数値によると、連邦公開市場委員会(FOMC)が12月に利上げ を実施する確率は54%。雇用統計発表前は62%だった。

債券市場は今週に入って下げに拍車が掛かった。原油価格の上昇や インフレ期待の高まりを背景に、ドイツ国債の売りが世界的に波及し た。世界の債券市場では4月29日以降に約5000億ドルが失われた。

「適正な価格」

ノバスコシア銀行の金利ストラテジスト、ガイ・ヘーゼルマン氏は 「米国債はここにきて少し適正な価格になっている」と述べた。

4月の非農業部門雇用者数(事業所調査、季節調整済み)は前月 比22万3000人増加。前月は8万5000人増と、2012年6月以来の低水準と なった。速報値では12万6000人増だった。

家計調査に基づく失業率は5.4%と、2008年5月来の最低。平均時 給の伸びは市場予想を下回った。

FOMCは4月28、29 両日開催した定例会合後の声明で、「経済 活動と労働市場の見通しに対するリスクがほぼ均衡していると考えてい る」と記した。

イエレン米連邦準備制度理事会(FRB)議長は3月27日のサンフ ランシスコでの講演で、「金融政策は当面、緩和的にとどまることが適 切だ」と指摘。初回利上げ後の見通しについては、「あらかじめ決まっ た引き締めコース」はたどらないと話した。

原題:Treasuries Rise After Jobs Report as Fed December Rate Odds Fade(抜粋)

--取材協力:Alexandra Scaggs.

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE