アジア開発銀:年間融資50%拡大、官民事業で銀行8行と合意

日本が主導するアジア開発銀行(ADB) は、地域経済の資金源としてのプレゼンスを確保するための方策を打ち 出した。アジアの開発投資をめぐっては、中国主導のアジアインフラ投 資銀行(AIIB)が注目を集めている。

ADBは2日にアゼルバイジャンのバクーで年次総会を開始。40年 に及ぶ開発基金としての在り方を抜本的に見直し、年間融資枠を50%拡 大し最大200億ドル(約2兆4030億円)にすると発表した。総会では PPP(官民パートナーシップ)インフラ投資事業などを支援するため の資金を別に確保する方針なども明らかにした。

ADBはこれまで日本と米国のリーダーシップの下、インドやベト ナム、インドネシアの開発に貢献してきた。この関係は中国主導の AIIBの台頭で変化する可能性がある。

ADBの中尾武彦総裁は1日にAIIBの金立群臨時事務局長と1 時間会談した後、「AIIBはADBと競争するのではなく、ADBを 補完するものだと中国側は言っている」と記者団に明らかにした。「ア ジアにとって資金源が増えるのは喜ばしい」と話した。

中尾総裁はADBのプロジェクトの80%がインフラ関連であると指 摘し、協調融資を含めAIIBと協力する用意があるとの考えをあらた めて示した。

銀行8行と合意

ADBは今回の総会で、加盟国によるPPP事業の調査検討を支援 するため、年末までに1億5000万ドルの基金を創設すると発表。このほ か、三菱東京UFJ銀行やHSBCホールディングスなど商業銀行8行 との間でPPP事業を共同で助言する合意をとりまとめ、調印に至っ た。「極めて重要な」インフラ事業への民間資金取り込みを加速させ る。

ADB総会のパネルディスカッションに参加した麻生太郎財務相 は、日本がアジアで質の高いインフラ投資を推進すると表明。人的リソ ースや知識、資金面でADBへの貢献を続けると述べた

原題:Japan-Led ADB Starts Feeling Competition From China’s AIIB (1)(抜粋)

--取材協力:Siegfrid Alegado、Yumi Teso、Balazs Penz.

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