5月4日の海外株式・債券・為替・商品市場-英国は休場

欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は 次の通り。

◎NY外為:ユーロが下落、強気派が域内経済状況を見直し

4日のニューヨーク外国為替市場ではユーロが下落。4月は月間ベ ースでほぼ5年ぶりの大幅高を記録したが、ユーロ強気派はユーロ圏内 の経済状況を見直している。

ユーロは1通貨を除き主要通貨すべてに対して下落した。マークイ ット・エコノミクスが発表した4月のユーロ圏製造業購買担当者指数 (PMI)は前月比で低下した。テクニカル分析で節目となる2つの水 準を上抜けできなかったこともユーロの上昇を阻んだ。

ウェルズ・ファーゴのストラテジスト、エリック・ビロリア氏は 「4月のユーロは堅調だった。改善の兆しは見えている。ただ経済活動 はまだ低調で、特に米国に対する見通しと比べるとなおさらだ」と指 摘。「相対的に今年は米経済の方がはるかに良好になるだろう。それが 欧米の相違というテーマを裏付けている」と続けた。

ニューヨーク時間午後5時現在、ユーロは対ドルで0.5%下げて1 ユーロ=1.1146ドル。前月は4.6%高と、月間ベースとしては2010年9 月以降で最大の上昇だった。

ブルームバーグ相関加重指数によれば、ユーロは先月上昇したもの の年初来では5.8%低下と、調査対象となっている先進10カ国通貨の中 でも最悪のパフォーマンス。ドルは3.2%上昇。

節目の水準

この日のユーロは前営業日に続き100日移動平均である1.1269ドル を上抜けることができなかった。またフィボナッチ分析における過去1 年間の下げの23.6%戻しの水準である1.1292ドルも超えることはできな かった。

アマハースト・ピアポント・セキュリティーズの為替ストラテジス ト、ロバート・シンチ氏(ニューヨーク在勤)は「大きな抵抗があるだ ろう」と述べ、「ユーロはより正当化されやすい水準に後戻りしつつあ る」と続けた。

4月のユーロ圏PMI改定値は52と、前月の52.2から低下した。

ウニクレディトのシニア通貨ストラテジスト、ロベルト・ミアリッ チ氏は、「われわれはユーロ圏に対して以前より楽観的になっているも のの、域内の経済が強い通貨を正当化していないため、ユーロはまだ売 られるだろう」と予想した。

原題:Euro’s April Rally Brings May Doubts About State of the Economy(抜粋)

◎米国株:主要株価指数が上昇、決算めぐり楽観広がる-銀行高い

米株式相場は上昇。企業の決算シーズンをめぐり楽観が広がった。 銀行株が高い。

コムキャストは自社株買いの拡大を好感し上昇。バークシャー・ハ サウェイも高い。燃料値下がりが寄与し、鉄道事業の利益が拡大した。 JPモルガン・チェースは15年ぶり高値。コグニザント・テクノロジ ー・ソリューションズは通期の売上高予想の上方修正を好感して買い進 まれた。メルクは3カ月ぶり高値。一方で、再建計画を発表したマクド ナルドは下落した。

S&P500種株価指数は前週末比0.3%高の2114.49。ダウ工業株30 種平均は46.34ドル(0.3%)上昇し18070.40ドル。

ウェドブッシュ・セキュリティーズの株式トレーディング担当マネ ジングディレクター、マイケル・ジェームズ氏は「米国外からネガティ ブな材料が入ってきていないことから、1日午後の前向きな価格の動き が続いている」と指摘。「今週も全般にわたってかなりの決算発表があ り、注目すべき企業の決算もいくつかある。それが向こう数日間の焦点 になりそうだ」と続けた。

S&P500種の構成銘柄中、今決算シーズンに発表を終えた企業の うち73%で利益、49%で売上高が予想を上回った。アナリストらは第1 四半期の企業決算について減益を予想し、0.4%の減益を見込んでい る。4月17日時点では4.3%減益が見込まれていた。

経済データ

この日発表された3月の製造業受注は前月比2.1%増と、昨年7月 以降で最大の伸びとなった。

弱い経済データが続く中でも、金融当局は年内利上げの可能性を残 している。今週は6日に民間の雇用データ、8日に政府の雇用統計が発 表される。

エコノミスト調査では4月の非農業部門雇用者数は22万5000人増、 失業率は5.4%への低下が見込まれている。

シカゴ・オプション取引所(CBOE)のボラティリティ指数 ( VIX)は1.2%上昇して12.85。

業種別指数

S&P500種の業種別10指数では7指数が上昇。公益事業株 は0.7%、金融株は1%それぞれ上げた。金融株指数では銀行株が4カ 月ぶり高値に上昇。

バンク・オブ・アメリカ(BOA)やJPモルガンが高い。バーク シャー・ハサウェイは2%高と、3カ月ぶりの大幅な上昇率。

ヘルスケア株は2営業日続伸。2日間の上げとしては7週間で最大 となった。

コムキャストは0.6%高。一時2.9%高となった。第1四半期決算で は利益が予想を上回った。同社はまた自社株買いを今年59%拡大し、67 億5000万ドルとする計画を示した。

原題:U.S. Stocks Rise as Banks Rally Amid Corporate Earnings Optimism(抜粋)

◎米国債:下落、バフェット・グロース両氏が下げを予想

4日の米国債相場は下落。ウォーレン・バフェット氏とビル・グロ ース氏はいずれも米国債の強気相場が終えんに近いと示唆した。30年債 利回りは4カ月ぶりの高水準となった。

米国債は償還期間が長めの債券を中心に下げた。米投資・保険会社 バークシャー・ハサウェイの会長を務めるバフェット氏は、長期債は過 大評価されているとの認識を示した。グロース氏は株式・債券市場にお ける強気相場の「スーパーサイクル」は終わりに近づきつつあるとし、 弱気な取引を勧めた。米国債利回りは先週、週間ベースでほぼ2カ月ぶ りの大幅上昇となっていた。

欧州中央銀行(ECB)による前例のない債券購入をきっかけとし た相場上昇は行き過ぎだったとの懸念が広がっている。過去最低水準を 最近つけたドイツ10年債利回りは1月以来の高水準に達した。

ソシエテ・ジェネラルのトレーダー、ショーン・マーフィー氏(ニ ューヨーク在勤)は「市場は圧迫されている」と述べた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時間 午後5時現在、30年債利回りは前週末比5ベーシスポイント(bp、1 bp=0.01%)上昇の2.88%。昨年12月24日以来の高水準に達した。同 年債価格(表面利率2.5%、償還期限2045年2月)は30/32下げて92 1/2。

米10年債利回りは先週21bp上昇し、上げ幅は同年物の独国債利回 り(22bp)とほぼ一致した。

「酸素は切れつつある」

バフェット氏は現在の金利水準で長期債を購入する価値はないとの 見解をあらためて表明。同氏は4日、経済専門局CNBCとのインタビ ューで、こうした債券の価値は低下すると見込んでいると述べた。

グロース氏はジャナス・キャピタル・グループの投資見通しで、 「信用をベースとした酸素は切れつつある」とし、「私はただ終わりを 実感しているだけだ。長く続いた強気相場が意気消沈して終わる感じ だ。激しい音を立てて終わるのではない」と解説した。

8日発表の4月の雇用統計で雇用者数は23万人増と予想されてい る。3月の雇用者数は12万6000人増と、市場予想を下回った。

クレディ・アグリコルのトレーダー、ダン・マルホランド氏(ニュ ーヨーク在勤)は「最も注目すべきものは賃金で、多くの人がそれを話 題にしている」と指摘。「労働市場は不整脈を起こしているわけではな いと当社は考える」と述べた。

米5年債と30年債の利回り差は1.37ポイントと、昨年12月以来の最 大となった。

マルホランド氏は「利回り曲線がベアスティープ化しても驚きでは ないだろう」と話した。

ブルームバーグの最新の調査によると、大半のエコノミストは FOMCが利上げの実施を少なくとも9月まで待つと予想している。従 来調査では6月の利上げが見込まれていた。

原題:Buffett and Gross Agree: Slump in 30-Year Bonds Makes Good Sense(抜粋)

◎NY金:6週間ぶり安値から反発、中国刺激策への期待で

4日のニューヨーク金先物相場は反発。6週間ぶりの安値から持ち 直した。中国の経済成長鈍化を背景に、同国で追加刺激策が講じられる との観測が広がった。中国の製造業活動を測る4月の民間指標は活動縮 小を示唆した。

TDセキュリティーズ(トロント)の商品戦略責任者、バート・メ レク氏は電話インタビューで、「中国の刺激策への期待が相場を支えて いる」と指摘。「今後数日は米国のデータ、特に雇用の数字に左右され る展開になるだろう」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)COMEX部門の金先物6 月限は前週末比1%高の1オンス=1186.80ドルで終了。

銀先物7月限は1.9%上げて16.441ドル。プラチナ先物7月限 は1.9%上昇の1150.90ドル。パラジウム先物6月限は1.2%高の782.65 ドル。

原題:Gold Futures Rebound From Six-Week Low Amid China Stimulus Bets(抜粋)

◎NY原油:続落、供給超過の深刻化を警戒-英祝日で薄商い

4日のニューヨーク原油市場ではウェスト・テキサス・インターミ ディエート(WTI)先物が続落。世界的な供給超過がさらに悪化する との見方が広がった。この日は英国が祝日で休場となったため、薄商い となった。

コンフルエンス・インベストメント・マネジメント(セントルイ ス)の市場担当チーフストラテジスト、ビル・オグレイディ氏は「原油 価格がこれまで、なぜこのように持ちこたえているのか説明できなくて 困っている」と語る。「市場は重力に抵抗している。需給ファンダメン タルズは良くない」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物6月限は前営 業日比22セント(0.37%)安い1バレル=58.93ドルで終了。出来高は 午後2時50分現在で100日平均を51%下回る。

原題:Oil Falls a Second Day Amid Ample U.S. Supply, Iraqi Shipments(抜粋)

◎欧州株:DAX先頭に先週の軟調から反転-シンジェンタ急伸

4日の欧州株式相場は上昇。先週全体では昨年12月以来で最大の下 落となっていた。製造業で8カ月ぶりに価格が引き上げられたことが好 感された。

ストックス600指数は前営業日比0.6%高い396.82で終了。スイスの 種子化学、シンジェンタが8.1%急伸。事情に詳しい複数の関係者によ ると、米モンサントはシンジェンタに買収を打診した。これを受けて化 学企業の株式全般に買いが入った。

マークイット・エコノミクスが4日発表した4月のユーロ圏での製 造業の販売価格は上昇した。ドイツとイタリア、アイルランドでの値上 げを反映し、上昇に転じた。ドイツのDAX指数は1.4%上昇。4月は 昨年7月以来の大幅な下落だった。

J・サフラ・サラシン銀行(チューリヒ)のストラテジスト、アレ ッサンドロ・ビー氏は「先週の調整局面が好機となって、多数の投資家 が新規の買いを入れた」と指摘。「流動性は今も市場に向かいつつあ り、欧州の景気は加速している。次に理解しなくてはならないのは米経 済が本当に減速しているのか、あるいは第2四半期に待望の回復が望め るのかどうかだ」と述べた。

先週1日は欧州の大半の国で株式市場が休場だった。4日は英国市 場が休場。

個別銘柄ではアディダスが2.9%高。同社最高経営責任者 (CEO)はリーボックの分離・売却に反対を表明した。

原題:Europe Stocks Climb After Weekly Drop as Syngenta Gains With DAX(抜粋)

◎欧州債:独10年債利回り、ECB量的緩和発表以来の高水準

4日の欧州債市場ではドイツ国債が下落。独10年債利回りは欧州中 央銀行(ECB)が1月に量的緩和(QE)プログラムを発表して以来 の高水準となった。

独30年債利回りは3月5日以降で初めて1%を上回った。ブルーム バーグ・ユーロ圏ソブリン債指数によると、ユーロ圏の債券は4月のリ ターンがマイナスとなった。3月までは15カ月連続でプラスのリターン を上げていた。この日はECBの債券購入プログラムが4月も着実なペ ースで続いたことを示すデータが公表された。ECBのQEプログラム は2016年9月まで継続される予定。

ダンスケ銀行(コペンハーゲン)のチーフアナリスト、アラン・フ ォンメイレン氏は「今年の序盤は非常に強いトレンドが見られた。それ が若干反転している」と指摘。「QEが終了すれば、価格の見直しが起 きるというのは誰もが知っている。今の動きはそれを気づかせてくれる ものだ。それは恐らく時期尚早だが、取っているリスクの割に報いはほ とんどないことを裏付けている」と述べた。

ロンドン時間午後4時51分現在、ドイツ10年債利回りは前営業日比 8ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)上昇の0.45%。これは ECBがQEを発表した1月22日以来の高水準。同国債(表面利 率0.5%、2025年2月償還)価格は100.5。欧州債市場は1日は休場だっ た。

原題:German 10-Year Yield Reaches Highest Since ECB’s QE Announcement(抜粋)

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