退屈させるのが大好きな米財務省に最大級の「既知の未知」

米財務省の公債管理部門は「市場を驚かす な」というルールをしっかりと守りたい考えだが、米連邦公開市場委員 会(FOMC)がそれを難しくしようとしている。

米国の中央銀行である連邦準備制度は数年にわたり同省にとって最 良の顧客だった。1930年代以降で最悪のリセッション(景気後退)から の景気回復を支えるため、連邦準備制度は資金供給を通じ2兆4600億ド ル(約295兆円)の米国債を積み上げている。

それが変わろうとしている。FOMCは事実上のゼロ金利政策から 離れ利上げに向けた準備を進めている。いずれかの時点でバランスシー トを縮小することも決める方向だ。

保有する米国債の期限到来で得た資金を連邦準備制度が新発国債に 再投資することをやめてしまえば、「リファンディング」として知られ る四半期入札の再調整を行う時間を財務省がほとんど持てないリスクが 生じる。同省は短期証券増発といった非伝統的な一時的な手法に頼らざ るを得なくなる可能性もある。連邦準備制度が保有する米国債のうち 約2160億ドルが2016年に期限を迎える。

最悪のシナリオでは、連邦準備制度がそれまで買い入れていた分の 米国債の買い手を政府が急に見つけなければならなくなる恐れもあり、 これが市場のボラティリティ(変動性)と予想を上回る利回りにつなが るかもしれない。

TDセキュリティーズの米国担当ストラテジスト、ジェナディ・ゴ ールドバーグ氏(ニューヨーク在勤)は「財務省が直面しているのは最 大級の既知の未知だ。財務省は市場を退屈させることが大好きだ。それ が財務省の主要目標であり、不確実さは大嫌いだ」と述べた。

原題:Treasury’s Bid to Avoid Debt-Sale Surprises Made Trickier by Fed(抜粋)

--取材協力:Chris Middleton、Matthew Boesler.

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