東電:既発債、送配電会社が実質返済-持ち株制移行後の権利保護

東京電力は1日、2兆2000億円の既発債につ いて、2016年4月の持ち株会社体制への移行後は最も収益の安定してい る送配電事業の子会社が実質返済する仕組みを発表した。持ち株会社の もつ原子力発電所のリスクを排除し、原発事故以降止まっていた社債の 発行を計画通り16年度に再開させるのが狙いだ。

発表資料によると、最も返済順位の高い一般担保付きの社債の返済 の確実性を維持するため、資産規模が大きく収益の安定した送配電会社 が持ち株会社に対して新たに社債を発行する。原発事業を保有する持ち 株会社が倒産した場合にも、元利金支払いを確実に行うため、持ち株会 社はいったん引き受けた社債を信託し、信託銀行から投資家に元利支払 いが行える仕組みを整えた。

東電によると、持ち株会社の資産11兆4300億円のうち、燃料・火力 発電事業の子会社が1兆7985億円、送配電事業子会社が5兆2491億円、 小売り事業の子会社が6969億円となる。同社は、16年度の各子会社の経 常利益をそれぞれ550億円、650億円、300億円と試算している。原発リ スクを回避すると同時に、資産規模や収益力に差がある子会社との間 で、既存債権の権利を保護しつつ、いかに新規の資金調達を確保するか が懸案となっていた。

一般担保付社債以外の債務についても「全部または一部」を対象と して、同様の仕組みで支払いの確実性を維持することを計画している。 持ち株会社体制移行後の新規の資金調達については、子会社ごとの資金 需要に応じて、子会社が実施していくことを想定している。

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