米早期警戒制度に不備-自動車不具合に関連疑いの事故報告で

米国では毎年、不具合のある自動車に関連し た何百件もの事故が報告されぬままとなっている恐れがある。米安全性 規則の下では10年を超えるモデルは不具合との関連性が疑われる事故を 自動車メーカーが報告する義務はないからだ。

しかし交通安全の推進論者は、米国で運転されている車の製造から の平均年数が11.4年で、全体の約半数が報告義務の対象外となっている ことを考慮すれば、現行規則は懸念すべきものだと主張する。この規則 のために、リコール(無料の回収・修理)が必要かどうかを当局が判断 するのに利用可能な政府の早期警戒データベースに多くの事故データが 含まれず、不具合に何らかのパターンがないか探る上で妨げになってい る。規則が現実に追いついていない状態だ。

ジャン・シャコウスキー下院議員(民主、イリノイ州)は2月、安 全性データを一段と有用にするための幅広い取り組みの一環として、こ の10年の区切りを撤廃する法案を提出。現在も委員会で検討されてい る。

1970年代に米運輸省道路交通安全局(NHTSA)局長を務め、現 在は消費者の安全性向上を唱えるジョアン・クレイブルック氏は「企業 がこうしたケースの一部で欠陥を極めて長期にわたり無視したため」、 「この法律は全く時代遅れになっている」と指摘。「制限なしにすべき だ」と述べた。

10年超のモデルが関連した事故のデータが当局の監督をすり抜けた 実例が、ミシガン州ディアボーン在住のディアナ・ムールトンさん (69)さんのケースだ。昨年のクリスマスにムールトンさんは運転して いた2002年型「ホンダCR-V」で事故を起こし、急速に膨らんだエア バッグで眼窩(がんか)部分の骨折を負うなどした。

この事故が世間に知られたのは、ムールトンさんがホンダを相手取 り賠償訴訟を起こしたからだ。このケースを含め、タカタ製エアバッグ に関連して過去半年間に少なくとも7件の訴訟が提起されている。ムー ルトンさんともう1つのケースが10年超のモデルによる事故だったた め、早期警戒データベースに含まれなかった。

ホンダの広報担当、クリス・マーティン氏は電子メールで、強過ぎ る力で膨らんだエアバッグにより、事故に関連した負傷があったと確認 したケースはないと述べた。同社は現在この問題を調査中だとしてい る。同氏は早期警戒データベースに10年を超えるモデルを含めるべきだ と考えるかとの質問に、ホンダは「現在適用される連邦規則ないし将来 施行される規則」を順守すると述べた。

原題:Honda Driver’s Broken Eye Socket Missed by Early-Warning System(抜粋)

--取材協力:Jeff Plungis.

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