JT:1-3月営業利益は前年比減、米電子たばこ会社買収へ

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日本たばこ産業(JT)は1-3月期の営業 利益が1434億円と、昨年の同じ時期と比べて8.4%減だった。今期 (2015年12月期)の業績予想は据え置いた。たばこ事業の多角化を狙う 中、米電子たばこ会社の買収を発表した。

国内でたばこ販売数量が前年比16%減だった。海外では0.5%増だ ったが、ルーブルをはじめとする現地通貨の対ドルでの不利な為替影響 と円安の好影響をともに受ける。30日の発表資料で明らかにした。

大和証券の山崎徳司アナリストは「予想通りの減益だった」と電話 インタビューで述べた。「JT株はルーブルと連動して動く。ルーブル が強まれば株価が上がるし、弱まれば下がる」という。

世界各国で健康志向の高まりや規制の進展など、たばこ事業は厳し い環境に置かれているが、2月の会見で小泉光臣社長は今年を「投資の 年」と話し、たばこ事業の中での収益源の多角化を狙う考えを示した。

米ロジック・テクノロジー・ディベロップメントの全株式を取得す る契約を締結したと発表した。JTの発表資料によると同社は「米国電 子たばこ業界のリーディングカンパニー」。買収は関連当局の認可を経 て7-9月中に完了予定で、今期業績への影響は軽微としている。買収 は手元資金と借入により充当する。買収金額は明らかにしていない。

大和証券の山崎氏は、紙巻たばこの市場は縮小するため、「補うた めにはやむを得ない手法。間違っていない」と話した。

ルーブル相場

JTは業績比較のための財務指標の一つとして、営業損益から買収 に伴い生じた無形資産に係る償却費などを除いた調整後営業利益を公表 している。資料によると、同指標の1-3月の海外たばこ事業はドル建 てだと前年比13.8%減だが、円建てだと同0.1%減だった。

JTでは、海外たばこ事業で現地通貨建て売り上げをいったんドル を経て円建てに転換する。同社海外事業最大のシェアを占めるロシアの 通貨は、今期1ドル=65ルーブルを予想している。昨年実績は38.4ルー ブルだった。30日午後5時37分現在、1ドル=51.1687ルーブルで取引 されている。

ウクライナ問題をめぐる欧米の対ロシア制裁などの影響でルーブル は昨年対ドルで下落したが、原油価格の安定とウクライナ東部での停戦 などを背景に今年2月から上昇に転じている。

1-3月の国内紙巻たばこの販売実績は、消費増税前の駆け込み需 要があった前年同期比16%減の255億本だった。国内たばこ事業の同期 の調整後営業利益は前年比14.3%減だった。JTは前期から12月期決算 に移行しており、今期1-3月期の比較対象として14年1-3月期の国 内と海外事業の合計を公表している。

「今後は国内たばこの値上げができるか」が注目だと山崎氏はみ る。「たばこ1本1円の値上げで、営業利益にネットで500億円以上の 寄与がある」と述べた。

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