輝き失う「金の都市」ドバイ-原油下落で観光客の懐寂しく

地元の人々はドバイを「金の都市」と呼ぶ。 その歴史ある金市場がすっかり輝きを失いつつある。

砂漠の灼熱(しゃくねつ)の太陽から買い物客を守る屋根で覆われ た市場の通りには300軒余りの店舗が並び、金地金や遊牧民ベドウィン の宝飾品などを販売している。ペルシャ湾岸地域は過去数十年間、原油 収入で潤い、貴金属が免税販売される金市場「ドバイ・ゴールド・スー ク」は世界有数の金市場となった。

原油価格下落で中東全域の経済が低迷したのに伴い、今では金の購 入者はほとんど姿を消した。中東の金需要は鈍化し、ドバイでは観光客 が減少している。サウジアラビアとロシアからの観光客の支出が少なく なっているため、売り上げが落ち込んでいると店主らは語る。2年前に はプレミアム価格で販売していた金を宝飾業者らは一転値引きに応じて いる。

ドバイの金業界で27年間勤務しローズ・プレシャス・メタルズ・コ ンサルタンシーを創業したジェフリー・ローズ氏は21日の電話インタビ ューで、「市場は死んでいる。ここでは実需がない」と語る。

ドバイの金宝飾品市場としての歴史はベドウィンがアラビア砂漠で 遊牧していた時代にさかのぼり、ドバイは長期にわたって金の取引拠点 となってきた。ドバイはアラブ首長国連邦(UAE)2位の首長国でペ ルシャ湾の輸出航路に近いアラビア半島に位置する。世界有数の金山の 一部があるアフリカと、世界で最も多く金を購入するインド市場との懸 け橋だ。宝飾業者団体によれば、ドバイの店頭に並ぶ金宝飾品の総重量 は約25トンと、インドゾウ5頭分に相当する。

原題:City of Gold Fading as Oil Slump Drains Purses of Dubai Shoppers(抜粋)

--取材協力:Debarati Roy、Nicholas Larkin.

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE