FOMC、今年後半の利上げの可能性残す-景気減速でも

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米連邦公開市場委員会(FOMC)は米経済 が1-3月(第1四半期)にほぼ足踏み状態に鈍化したことを重視しな い姿勢を示し、今年7-12月(下期)の利上げの可能性を残した。

29日に発表されたFOMC声明は、「一過性の要因」が冬季の景気 減速の一因だとし、経済活動が「緩やかなペース」で拡大するとの見通 しをあらためて示した。

ライトソンICAPのチーフエコノミスト、ルー・クランドール氏 は「当局は第1四半期の弱さを素直に認めたが、それが将来的な利上げ の可能性を排除すると示唆することは避けた」と指摘した。

FOMC声明には利上げ時期に関する見方を変化させるような内容 がほとんどなく、29日の米金融市場では株式と米国債、ドルがそろって 下落した。S&P500種株価指数は前日比0.4%安で終了。ブルームバー グ・ドル・スポット指数は0.5%安。米10年国債利回りは4ベーシスポ イント(bp、1bp=0.01%)上昇し2.04%。

FOMCは労働市場が一層改善され、インフレ率が中期的に2%の 目標に戻っていくと合理的に確信した時に利上げするとの見解を維持し た。金融当局はフェデラルファンド(FF)金利の誘導目標を2008年12 月以来、ゼロ近辺で維持している。

29日に米商務省が発表した第1四半期の実質国内総生産(GDP、 季節調整済み、年率)速報値は前期比0.2%増に減速した。エコノミス トは景気減速の要因として厳冬や、労使紛争による西海岸の港湾の荷役 作業の遅れを挙げた。

個人消費に期待

TDセキュリティーズのエリック・グリーン経済調査責任者は、経 済が説得力のある好転を見せなければ、当局は労働市場の改善の継続と インフレ率の2%目標への回帰を確信できないと指摘した。

GDP統計が発表される前にも失望を誘う経済統計が続いていたた め、利上げ時期の予想が後ずれしていた。ブルームバーグが先週実施し た調査によれば、米当局が9月まで待つとの回答は73%だった。3月の 調査では大半が6月か7月の利上げを予想していた。

当局は今年後半の引き締めの可能性を残すに当たり、2014年のよう に弱い出足の後で景気が回復する展開を見込んでいるようだ。ただ、29 日の声明を見る限り、それが実現するという当局の確信は1年前ほど強 くない。昨年4月の声明は、冬に急減速していた経済活動が上向いてき たと説明していた。29日の声明にはこうした表現はなかった。

当局の景気回復期待の大部分は個人消費の伸びにかかっているよう だ。元FRB当局者で現在はエバーコアISIの副会長を務めるクリシ ュナ・グハ氏は、消費主導の成長持ち直しをFOMCが期待しているこ とを示すヒントが多いと指摘。消費者心理の高い状態が続いていること やガソリン安で実質家計所得が力強く伸びたことなどが声明で触れられ た点を挙げた。

PNCファイナンシャル・サービシズ・グループのシニアエコノミ スト、ガス・ファウチャー氏は「当局は景気が再び加速し、労働市場が 引き締まると予想していることをかなり明確にした。われわれや当局が 予想するように景気が好転すれば、9月の利上げが妥当になると思う」 と述べた。

原題:Fed Still Open to Second-Half Rate Rise Despite Slowing Economy(抜粋)

--取材協力:Steve Matthews、Matthew Boesler、Craig Torres、Christopher Condon.

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