日経平均ことし最大下げ幅、米GDPや欧米株安-午後一段安

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30日の東京株式相場は大幅反落し、日経平均 株価の下げ幅はことし最大となった。米国1-3月期の国内総生産 (GDP)の低調、欧州を中心とした海外株安が嫌気され、輸送用機器 など輸出関連、情報・通信など内需関連業種が幅広く安い。日本銀行が 金融政策の現状維持を決めた午後に先物主導で一段安となった。

TOPIXの終値は前営業日比34.64ポイント(2.1%)安 の1592.79、日経平均株価は538円94銭(2.7%)安の1万9520円1銭。 日経平均の下げ幅は、1月6日に記録した525円52銭を上回った。

しんきんアセットマネジメント投信の藤原直樹運用部長は、「ユー ロ安と低金利が欧州株を支える要因だったが、米国の経済指標を見て筋 書き通りにいっていないことが意識された」と、前日の米統計内容を受 けたドル安、欧米株安がきょうの日本株に影響を与えたと分析。また午 後からは、「日銀の金融政策決定会合に対する失望が重しになった」と みていた。

米商務省が29日に発表した1-3月期の実質GDP速報値は、年率 で前期比0.2%増と前期の2.2%増から減速。設備投資や輸出が大きく落 ち込み、市場予想の1%増から下振れた。一方、米連邦公開市場委員会 (FOMC)は28、29日に開いた定例会合後に声明を発表、1-3月期 に経済成長がほぼ止まったものの、緩やかな拡大ペースに復帰するとの 見通しを示し、年内利上げの可能性を残した。

29日の米国株は、主要3指数がそろって下落。欧州ではユーロ上昇 を受け輸出銘柄が売られ、ストックス欧州600指数が2.2%安と昨年12月 以来の大幅安となった。欧州は2日連続安と調整色を強めており、こう した影響からきょうの日本株は朝方から幅広い業種で売り圧力が強まっ た。豪AMPキャピタル・インベスターズの資産配分責任者、ネーダ ー・ナイエミ氏は月末要因もあり、「世界的に今四半期最もパフォーマ ンスの良かった市場が一番打撃を受けた」と言う。

日銀会合、ホンダやドコモ売られる

きょう開かれた日銀の金融政策決定会合では、マネタリーベースが 年約80兆円に相当するペースで増えるよう金融市場調整を行う現状政策 の維持を決めた。一部では追加策の発動を期待する向きもあっただけ に、会合内容が発表された午後に日経平均株価は先物主導で下げ幅を拡 大、一時556円安の1万9502円まで売り込まれた。

きょうのドル・円相場は、午前は1ドル=118円90銭-119円付近で 推移していたが、午後は一時118円50銭までドル安・円高方向に振れ、 株安・円高の動きが顕著になった。

東証1部33業種は情報・通信、精密機器、食料品、化学、保険、そ の他金融、陸運、輸送用機器など31業種が下落。海運と鉱業の2業種は 高い。売買代金上位では今期利益計画が市場予想から下振れ、野村証券 が投資判断を下げたホンダやNTTドコモが大幅安。株主還元姿勢の維 持に失望売りが広がった信越化学工業も急落し、今期営業減益計画のオ リエンタルランドも安い。

半面、前期営業利益が従来計画から上振れたTDKは逆行して上 昇、今期営業増益を見込む日本郵船は午後に買われた。しんきんアセッ トの藤原氏は、決算銘柄の急落について「表面の数字をみて売り込まれ た。下げ幅が大きいため、市場全体を萎縮させる原因になった」とみ る。

東証1部の売買高は27億1949万株、売買代金は3兆4727億円。代金 は3月13日以来、約1カ月半ぶりの多さ。値上がり銘柄数は337、値下 がりは1464。

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