豪シドニーの住宅価格上昇、賃金の5倍のペース-バブル懸念

賃金は上昇したものの、オーストラリア最大 の都市シドニー市内の住宅が手に入りやすくなったとは思わない方がい い。

国内で最も人口が多く金融の中心地でもあるシドニーの住宅価格の 年間上昇率は、2年連続で賃金の約5倍のペースとなり、住宅バブルの 懸念が強まっている。

政府とコアロジックのデータを基にブルームバーグがまとめたとこ ろでは、ニューサウスウェールズ州の賃金の伸び率は2013年 が2.5%、14年は2.4%にとどまる一方、同州人口の6割が居住するシド ニーの住宅価格上昇率はそれぞれ12.4%と14.5%だった。

シドニーの住宅・集合住宅の価格は12年5月に付けた底値から40% 上昇して過去最高値に達しており、当局は融資基準の強化を銀行に指示 すると共に、価格下落の可能性を警告せざるを得なくなっている。賃金 の伸びが記録的な低さとなる中、同市の賃貸利回りは過去最低の水準に 近づいている。ムーディーズ・インベスターズ・サービスは市内の住宅 が取得しにくくなっていると指摘した。

調査会社デジタル・ファイナンス・アナリティックスのプリンシパ ル、マーティン・ノース氏(シドニー在勤)は、「2000年初めと現在の 住宅価格上昇を比べれば、今回は所得が実質ベースで停滞ないし減少し ている」と指摘。「金利が最低水準にある中では極端に取得しにくいわ けではないが、賃貸料の低迷・低下に加えて金利が正常化されれば、は るかに難しくなる可能性がある」と述べた。

ムーディーズの27日の発表資料によると、住宅ローン返済が家計の 所得に占める割合は3月末時点で平均35.1%と、14年の32.8%から上 昇。これに対して豪州全体では27%にとどまっている。同社は住宅をさ らに取得しにくくなるリスクが最も高いのはシドニー市場だと予想して いる。

原題:Sydney Home Prices Surging at 5 Times Wages Fuel Bubble Woes (1)(抜粋)

--取材協力:Iain McDonald.

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