4月27日の海外株式・債券・為替・商品市場

更新日時

欧米市場の株式、債券、為替、商品相場は次 の通り。

◎NY外為:ドルが約2カ月ぶり安値-経済成長の停滞続くとの観測

ニューヨーク外国為替市場では、ドルが約2カ月ぶりの安値。米国 の経済指標を受け、1-3月(第1四半期)に見られた成長の停滞が今 後も続くとの観測が強まった。

ドルは主要通貨の大半に対して値下がり。29日に発表される1-3 月期の国内総生産(GDP)では成長率が1年ぶり低水準になると見込 まれている。この日発表された4月のサービス業活動の指数は昨年12月 以降で初めて低下。これにより、経済成長の一様でない状況が第1四半 期が終わった後も続いており、金融当局が初回利上げに踏み切る余地が 狭まったことが示唆された。

ウィズダムツリー・インベストメンツの調査担当アソシエートディ レクター、クリストファー・ガナティ氏はドルの動きについて、「この ところ大きな動きが見られていたが、実際のデータから判断すると行き 過ぎで、ペースも速過ぎだった可能性がある」と分析。「予想より若干 弱いというだけで、なお世界より先を行っているのであれば、懸念する 理由にはならないだろう」と続けた。

ニューヨーク時間午後5時現在、主要10通貨に対するドルの動きを 示すブルームバーグ・ドル・スポット指数は前週末比0.2%低下 の1178.46。終値ベースで3月3日以来の低水準となった。

ユーロは0.2%高の1ユーロ=1.0891ドル。円は、フィッチ・レー ティングスが日本の格付けを「A+」から「A」へと1段階引き下げた 後に下げを縮小。ほぼ変わらずの1ドル=119円04銭。

金融当局

今月発表された米経済指標では製造業や失業保険申請など複数でア ナリスト予想を下回った。ブルームバーグがまとめたアナリスト78人の 調査の中央値では、1-3月期のGDPは前期比年率1%増が見込まれ ている。

金融当局者らは、利上げ開始の時期を見極める上で、発表される経 済データを精査する姿勢を示している。今週は米連邦公開市場委員会 (FOMC)が開催される。

トリーズデール・パートナーズのマネジングメンバー、デニス・リ ー氏は「このトレンドが反転しつつあるとは考えていない。金融当局が 引き締めに動くことはないだろう」と述べた。

ギリシャとユーロ

ユーロはドルに対する下げを埋めた。ギリシャが、デフォルト回避 に間に合うよう債権者との合意に向けた取り組みを強化したことが手掛 かり。

ギリシャは、債権者との合意を目指す日々の取り組みの調整役から バルファキス財務相を外した。ユーロ圏財務相の間では、バルファキス 財務相の交渉姿勢をめぐって批判が高まっていた。

ギリシャによる救済交渉チーム再編が行き詰まり打開につながると の楽観から、ギリシャ債をはじめ、スペイン債やイタリア債が上昇し た。

JPモルガン・チェースの為替ストラテジスト、ケビン・ヘブナー 氏(ニューヨーク在勤)は「ぎりぎりまで合意には至らない」とし、 「譲歩の大半はギリシャ側がすることになる。ギリシャのユーロ圏離脱 ということになれば、少なくとも短期的にユーロに打撃となるのは確実 だ」と述べた。

原題:Dollar Slumps to Two-Month Low on Signs Stall in Growth Persists(抜粋)

◎米国株:反落、バイオ株に売り-アップルは時間外でも上昇

27日の米国株式相場は反落。資源株が上昇した一方で、バイテクノ ロジー銘柄に売りが出た。引け後に決算発表を控えたアップルは通常取 引でも時間外でも高い。

医薬品のマイランは下落。同社はテバ・ファーマスーティカル・イ ンダストリーズから受けた400億ドル規模の買収案を拒否した。ナスダ ックのバイオテクノロジー指数は4.1%の下げ。半導体のアプライドマ テリアルズは大幅安。東京エレクトロンとの統合契約解消で売りが出 た。フリーポート・マクモランとデュポンは大幅高。アップルは予想を 上回る決算と株主還元策の700億ドル増額が好感され、時間外取引で 1%上昇。

S&P500種株価指数が前週末比0.4%下げて2108.92。一時は0.4% 上昇する場面もあった。ダウ工業株30種平均は42.17ドル(0.2%)安 い18037.97ドル。ナスダック総合指数は0.6%下落。前週末までは5営 業日連続で上昇していた。小型株のラッセル2000指数は1.3%下げた。

ロバート・W・ベアードの機関投資家担当株式セールス・トレーダ ー兼マネジングディレクターのマイケル・アントネッリ氏は「バイオテ クノロジー株が売られ、市場全体を道づれにした」と指摘。「市場は明 らかに上値を追いたい雰囲気だが、そのために必要な確実な材料が欠け ているため苦戦している」と説明した。

アップルは時間外取引で上昇

ナスダック総合指数はドットコム・バブル時代に記録した最高値を 先週更新した。S&P500種も24日に過去最高値で引けた。グーグルや マイクロソフトが決算を材料に上昇したことが背景にあった。

ニューヨーク時間午後4時48分現在、アップルは時間外取引で1% 上昇。「iPhone(アイフォーン)6」や「6プラス」の販売好調 で、年間利益は2012年に記録した過去最高益を塗り替える見通し。同社 は今期についてもアナリスト予想を上回る売上高を見込んでいる。

今週は医薬品のファイザーをはじめ、エネルギーのエクソンモービ ル、自動車のフォード・モーターなどが決算を発表する。アナリストら は9月までは全般に減益決算が続くとみているが、減益の幅については これまでより楽観的になっている。最新の調査では、S&P500種銘柄 の1-3月期決算は2.9%の減益が予想されている。4月10日の段階で は5.6%の減益予想だった。

S&P500種の業種別10指数のうち、この日は7指数が下落。ヘル スケアが1.8%下落ともっとも下げがきつかった。マイランは5.7%下 落。同指数のなかで値下がり率最大。同社取締役会は全会一致で、テ バ・ファーマスーティカルから提示された401億ドル規模の買収案の受 け入れ拒否を決定した。テバは2013年10月以来の大幅安となる4.3%下 落。

バイオ株が安い

ナスダック・バイオテクノロジー指数は4.1%下落し、3月25日以 来で最大の下げ。

アプライドマテリアルズは8.4%下げ、6年ぶりの大幅安。米司法 省からの承認を得られないことを理由に、東京エレクトロンに対する93 億9000万ドル規模の買収契約を白紙に戻した。

資源株はこの日0.9%上昇。金や銅、銀など金属先物相場の上昇が 影響した。フリーポート・マクモランは4.8%上昇し3カ月ぶり高値。 アルコアは1.7%上昇。

原題:U.S. Stocks Fall as Biotech Slumps; Apple Climbs in Late Trading(抜粋)

◎米国債:2年債下落、入札が低調-FOMC会合控え

27日の米国債市場では償還期限の短い国債が3営業日ぶりに下落し た。午後に実施された2年債入札(260億ドル)では、落札全体に占め るプライマリーディーラー(政府証券公認ディーラー)の比率が年初来 で最も高かった。

今回の入札の評価には5段階中の「3」が付与された。評価は1が 最低で、5が最高。今週は2年債から7年債まで4種類計1050億ドルの 入札が実施される。米連邦公開市場委員会(FOMC)は28-29日に会 合を開く。

ジェフリーズの政府債エコノミスト、トーマス・サイモンズ氏(ニ ューヨーク在勤)は「国債相場が上向く可能性はあまりないようだ。そ れが入札にも表れている」と述べ、「FOMC会合が今週開催されるこ とも入札にとって障害となった」と続けた。

ブルームバーグ・ボンド・トレーダーによれば、ニューヨーク時間 午後5時現在、2年債利回りは前営業日から1ベーシスポイント(b p、1 bp=0.01%)上げて0.52%。同年債の価格(表面利率0.5%、 償還期限2017年3月)は1/32下落し99 31/32。10年債利回りは1bp上 昇して1.92%。

2年債入札結果

財務省が実施した2年債入札の結果によると、最高落札利回り は0.54%。ブルームバーグがまとめた入札直前の市場予想は0.542%だ った。

外国中央銀行を含む間接入札者の落札に占める割合は38.1%。前月 の45.7%を下回った。プライマリーディーラー以外の直接入札者の落札 比率は14.6%と、3月時の18.3%から低下した。

プライマリーディーラーは47.3%と、昨年12月以降で最も高い比率 だった。

投資家の需要を測る指標の応札倍率は3.30倍と、前月の3.46倍を下 回った。

米金融当局の動向を見極めようとする投資家らは、強弱が混在した 経済統計に見方を左右されている。3月の米雇用統計では約1年ぶりに 雇用者の増加幅が20万人を下回った。その一方でブルームバーグがまと めたエコノミスト予想によると、今年の実質国内総生産(GDP) は2.8%増と、2005年以来の高い成長が見込まれている。今週はGDP のほか住宅統計、個人支出統計が発表される。

債券相場の動向からは今後5年間でインフレ上昇率が平均年 間1.71%に加速することが示唆された。インフレ加速は利上げの根拠と なる傾向がある。

金融政策当局者らからは初回利上げの時期についてさまざまな発言 が出ているが、ブルームバーグがまとめた最新の調査によると、エコノ ミストの大半は9月の利上げを見込んでいる。前月は6月利上げが有力 な見方だった。

原題:Two-Year Treasuries Drop as U.S. Sells Debt Amid Fed Rate Wagers(抜粋)

◎NY金:3カ月ぶり大幅高-米金利見通しでボラティリティ上昇

27日のニューヨーク金先物相場は反発。1月以来の大幅高となっ た。米金利の先行きをめぐる思惑で、金のボラティリティが上昇した。 銀は年初来の大幅高。

HSBCセキュリティーズ(USA)のアナリスト、ハワード・ウ ェン氏は電話インタビューで「市場が活況を呈しているのは確かだ」と 指摘。「米連邦公開市場委員会(FOMC)会合と経済指標が重なっ て、金価格のボラティリティが高まる環境が生じている」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)COMEX部門の金先物6 月限は前週末比2.4%高の1オンス=1203.20ドルで終了。1月15日以来 の大幅上昇となった。

銀先物7月限は4.8%上げて16.439ドルと、昨年12月9月以来の大 幅上昇。プラチナ先物は2013年9月以来の大幅高。パラジウム先物も値 上がりした。

原題:Gold Posts Biggest Advance in Three Months as Fed Drives Whipsaw(抜粋)

◎NY原油:続落、サウジの生産継続表明でブレントも安い

27日のニューヨーク原油市場ではウェスト・テキサス・インターミ ディエート(WTI)先物が続落。サウジアラビアが原油生産に積極的 な姿勢を表明したことで、世界的な供給超過が深刻化するとの不安が広 がり、ロンドンの北海ブレント原油は4カ月ぶり高値から下落した。

タイチ・キャピタル・アドバイザーズの商品ファンドマネジャー、 タリク・ザヒル氏は「サウジは生産を続けると明言している」と指摘。 「需給ファンダメンタルズに大きな変化はない。相場は短期間に少々急 速に上昇し過ぎた」と述べた。

ニューヨーク商業取引所(NYMEX)のWTI先物6月限は前週 末比16セント(0.28%)安い1バレル=56.99ドルで終了した。ロンド ンICEのブレント6月限は45セント下げて64.83ドル。

原題:Brent Oil Falls as Saudi Arabia Says It Will Keep Pumping Crude(抜粋)

◎欧州株:上昇、ギリシャめぐる情勢を楽観-HSBCやVWが高い

27日の欧州株式相場は上昇。ギリシャが救済交渉チームを再編し、 妥協する兆しが出たことを手掛かりに同国株が大きく上げた。

欧州株の指標であるストックス欧州600指数は前週末比1%高 の412.42で終了。ユーロ圏財務相らは24日の会合で救済の条件を満たす まで資金を供与しない方針を示し、バルファキス財務相は厳しい批判を 受けた。これを受けて、ギリシャ政府は同財務相の債権者側との交渉に おける役割を制限した。

ストックス600指数は0.7%下げた後に反発。ギリシャのチプラス首 相は最低賃金に関する計画を保留し改革案を手直しする意向があるとド イツ紙ビルトが報じ、同国株は約2カ月ぶり大幅高となった。

ポルトガル商業銀行ミレニアム部門の市場アナリスト、ラミロ・ロ ウレイロ氏(リスボン在勤)は、「チプラス首相が公約の1つを破棄す る意向を示したとのニュースに市場は素早く反応した」とし、「ギリシ ャがユーログループに歩み寄る兆候だと市場で捉えられているのは明ら かだ」と語った。

ギリシャのアテネ総合指数は4.4%上昇。ギリシャ・ナショナル銀 行とアルファ銀行の上げが目立った。

個別銘柄では、英銀HSBCホールディングスがストックス600の 構成銘柄の中で最も値上がりし、3.1%上昇。同行は英国のリテール (小口金融)バンクを約200億ポンドでスピンオフ(分離・独立)する 選択肢を検討していると、英日曜紙サンデー・タイムズが報じた。自動 車関連銘柄はドイツのフォルクスワーゲン(VW)を中心に買われ、業 種別19指数の中で最大の上げとなった。

原題:Europe Stocks Gain Amid Greece Optimism as HSBC, Volkswagen Rise(抜粋)

◎欧州債:ギリシャ債上昇、債権者と妥協に近づくとの観測-独債下げる

27日の欧州債市場ではギリシャ国債が上昇、3年債利回りは昨年7 月に発行されてから最も低下した。同国がデフォルト(債務不履行)回 避のための救済資金獲得につながる戦略に傾きつつあるとの楽観が高ま った。

スペインとイタリアの国債も値上がりした一方、ドイツ国債は下 落。ギリシャは救済交渉チームを再編し、バルファキス財務相の役割を 制限した。ユーロ圏財務相らは先週の会議後、ギリシャが救済条件を満 たすまで資金を供与しない方針を示した。同会合でバルファキス財務相 は厳しい批判を受けていた。ギリシャ政府は最低賃金や早期退職制度に 関する計画を保留すると、独紙ビルトが報じた。

みずほインターナショナル(ロンドン)の金利ストラテジスト、ピ ーター・チャトウェル氏は、こうした動向は「ギリシャ政府からの妥協 の初の兆しであるため重要だ」とし、「これが周辺国債を押し上げてい る」と語った。

ロンドン時間午後5時現在、ギリシャ3年債利回りは前週末比399 ベーシスポイント(bp、1bp=0.01%)低下の22.32%。同国債 (表面利率3.375%、2017年7月償還)価格は4.695上げ69.375。10年債 利回りは99bp下げて11.72%。一時は11.41%と、14日以来の低水準を 付けた。

イタリア10年債利回りは8bp低下し1.36%。一時は5bp上昇し た。同年限のスペイン債利回りは9bp下げ1.30%。

一方、ドイツ30年債は下落し、利回りは2bp上げて0.63%になっ た。

原題:Greek Bonds Jump Most in 9 Months on Steps to Bailout Compromise(抜粋)

    最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中
    LEARN MORE