逮捕トレーダー「運命の日」の主役でない-アルゴリズム使わず

「フラッシュ・クラッシュ」と呼ばれる2010 年の世界的な株式相場急落に一役買ったとして逮捕されたナビンダー・ シン・サラオ容疑者が、03年から08年まで勤務した「フューテックス」 の創業者は、同容疑者が「運命の日」を招いた張本人との見方に反論し た。

フューテックスを創業したパオロ・ロッシ氏は24日のブルームバー グとのインタビューで、「ナビンダー・サラオがフラッシュ・クラッシ ュを引き起こしたというが、それは不可能だ。恐らく原因の一つだろう が、それをいえば100万の要因が存在した」と語った。

同社はブルームバーグのインタビューが行われた後に出した発表文 で、「ナビンダーはフューテックス時代に勤勉に働いて精力的に取引 し、いかなる不正な事件も起こさなかった。ナビンダーの取引手法は、 アルゴリズムトレーディングの利用とは関係なく、単なる『ポイント・ アンド・クリック』スタイルのトレーディングにすぎなかった」とコメ ントした。

月額使用料の支払いと利益の分配を条件に個人にトレーディングス ペースを提供するフューテックスは、デスクやスクリーン端末、情報を 得る機会のほか、毎年選ばれた20-25人のトレーダーに経済的支援やト レーディングプログラムも供与していた。ロッシ氏によれば、サラオ容 疑者も支援を受けていたトレーダーの1人だったという。

サラオ容疑者は、詐欺や市場操作などの罪で米検察当局から訴追請 求され、英ヒースロー空港に近い自宅で21日に逮捕された。10年5月に 起きたフラッシュ・クラッシュでは、米株式市場の時価総額がわずか数 分で約1兆ドル(現在の為替レートで約120兆円)失われたが、この狂 乱状態を招いた5件の売り注文のうち1件に同容疑者が関与し、その日 だけで90万ドルの利益を稼いだと米当局は主張している。同容疑者は22 日に保釈され、米国への身柄引き渡しに抵抗している。

原題:U.K. Trader Sarao Didn’t Cause Flash Crash, Ex-Employer Says (1)(抜粋)

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