コムキャスト、タイムワーナー・ケーブル買収断念-当局反対で

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米ケーブルテレビ(CATV)運営事業者の コムキャストは同業タイムワーナー・ケーブル(TWC)を452億ドル (約5兆4000億円)で買収する計画を断念した。規制当局の承認を得ら れないとの結論に至った。

コムキャストは24日、この決定を発表した。同社の取締役会は23日 夜に会合を開いた。米司法省と連邦通信委員会(FCC)の反対で、買 収計画が実現しないことが確実になった。

コムキャストのブライアン・ロバーツ最高経営責任者(CEO)は 「きょう、気持ちを切り替えて先へ進むことにした」と発表。「当社の 素晴らしいサービスを新たな市場に投入したかったのはもちろんだが、 政府が同意しなければ手を引けるようにこの買収計画は構築していた」 と続けた。

今回の買収断念はロバーツCEOにとって大打撃となるほか、ブロ ードバンドインターネットやテレビ・映画配信の業界勢力図を見直す動 きが進むと予想される。コムキャストはインターネットサービスの契約 者拡大や有料テレビ事業の強化に注力するため、戦略を立て直す必要が ある。TWCはチャーター・コミュニケーションズなどパートナーとな り得る他の企業を模索する可能性がある。

「新しい章の始まり」

モフェットナサンソンのアナリスト、クレイグ・モフェット氏は 「これは第1章の終わりではあるが、第2章の始まりでもある」と指 摘。「ケーブル業界再編の動きは減速するよりも、むしろ加速する可能 性が高い。先頭で率いるのがコムキャストでなく、チャーターになるだ けだ」と述べた。

コムキャストは発表文で、チャーター・コミュニケーションズとの 合意を打ち切ったことも明らかにした。コムキャストは2011年のNBC ユニバーサル買収で合意した内容を順守しているかをめぐり、米政府の 調査を受けていた。

米連邦通信委員会(FCC)のウィーラー委員長は今回の買収断念 の決定について、「消費者の利益を考えた場合、最善の選択となる」と のコメントを電子メールで発表。「動画配信市場が台頭しつつあり、新 たなビジネスモデルのほか、消費者に新たな選択肢を提供している。今 回の合併が実現していれば、動画配信のプロバイダーが消費者にサービ スを提供する能力への影響を含め、競争やイノベーションに容認できな いリスクをもたらしていただろう」と続けた。

事情に詳しい関係者1人によれば、FCCのスタッフは22日、合併 が公共の利益にならないとの結論に傾きつつあることを両社の担当者に 伝えた。

コムキャストによるTWC買収計画が2014年2月に発表される前、 TWCはチャーターと統合に関して交渉していた。

原題:Comcast Drops Time Warner Cable Bid Amid Opposition (3) (抜粋)

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