国内の新規上場5銘柄で金融庁に実態調査要請へ-大久保議員

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国内の新規株式公開(IPO)企業で上場後 に業績を下方修正し株価が急落する例が相次いでいることから、大久保 勉参院議員が、国会を通じて近く金融庁に主幹事証券などの審査体制に 問題がなかったかなど実態調査を行うよう要請することが分かった。

民主党の大久保議員は金融庁にgumi(グミ)、ジャパンディス プレイ、OATアグリオ、ANAP、フルッタフルッタの5銘柄につい て調査を求める。引き受け会社は厳しい審査を行ったか、業績下方修正 は予見できなかったのか、利益相反はなかったかなどについて証券各社 や取引所にヒアリングし、5月初旬にも報告するよう要請する。

日経平均株価が15年ぶりに2万円を回復する中、実態を解明するこ とで投資家の信頼を取り戻したい考えだ。東京証券取引所に2014年12月 上場したモバイルゲームのグミは今年3月に連結業績予想の下方修正を 発表、株価は上場来約5割下落している。ジャパンディスプレイは昨年 3月の上場後に業績予想を減額修正、株価は急落した。

米モルガン・スタンレーのマネジングディレクターだった大久保議 員はブルームバーグの取材に応じ、この問題を広く国会で議論するた め、要請した調査の結果に基づき5月に財政金融委員会で政府、金融 庁、東証の担当者らを招いて質疑を行う方針を明らかにした。

投資家の信頼

大久保議員は、「証券会社の審査基準が手数料などの利益のために 甘くなっているのではないか」との疑念があると述べた。また、上場後 の下方修正で「投資家は高いものを買わされた、だまされたと思ってい る。日経平均が回復する中、IPOの品質を良くしなければ投資家は市 場から離れ、二度と戻ってこないだろう」と語った。

調査対象となる5社の広報担当者などへの取材を試みたが、業績修 正時に公表した説明以外、正式なコメントは得られなかった。金融庁の 広報担当者はコメントを差し控えた。

グミは野村ホールディングス、ジャパンディスプレイは野村と三菱 UFJモルガン・スタンレー証券、ゴールドマン・サックスの3社、 OATアグリオとANAPは大和証券グループ本社、フルッタは SMBC日興証券がそれぞれ公開引き受け主幹事を務めている。

野村の山下兼史広報担当は、「諸規則やガイドラインに沿ったアド バイスと審査を心掛けてきた」とした上で、「今後も証券会社として適 正なアドバイスや審査を行うよう対応を図り、IPOを支援していくこ とで投資家の期待に応えいく」とコメントした。SMBC日興証券など の担当者は個別案件へのコメントは控えた。

--取材協力:河元伸吾.

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