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住友商:今期16年ぶり赤字転落-市況下落で減損3250億円に拡大へ

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住友商事は25日、今期(2015年3月期)の連 結純損益(国際会計基準)を850億円の赤字に下方修正すると発表し た。従来予想は100億円の黒字だった。

原油や鉄鉱石などの資源価格の一段の下落を受けて減損損失が従来 予想から850億円増の3250億円に拡大。今期2度目の下方修正を迫られ た。通期業績の純損失は1999年3月期以来、16年ぶりとなる。損失額は ブルームバーグが集計したアナリスト11人の予想の平均値190億円を上 回る見通しとなった。

都内で会見した中村邦晴社長は赤字転落について「誠に遺憾。資源 エネルギー価格が一段と下落した影響を受けた」と述べた。米国タイト オイル事業やブラジル鉄鉱石事業での減損額が拡大するほか、新たに米 国のシェールガス事業において360億円、英領北海での油ガス田事業で も40億円の減損を計上する。

一方、減損を計上した案件以外の事業は堅調に推移しているとし て、期末配当を1株当たり25円に据え置いた。

住友商は14年9月29日、資源分野を中心に2400億円の減損計上を発 表し、併せて今期の業績予想を2500億円から100億円の黒字に大幅に下 方修正していた。このときから3月25日までに、ロンドンの北海ブレン ト原油先物価格は42%下落。継続的な資源価格の下落で、商社や石油開 発会社などの減損計上が相次いでいる。

赤字転落となった経営責任を明確にするため、4月から半年間、中 村社長の月額報酬を3割削減することを決定。猪原弘之最高財務責任者 (CFO)と資源・化学品部門長の藤田昌宏専務執行役員の報酬もそれ ぞれ1割カットする。

純利益3000億円

住友商は業績予想の修正に併せて15-17年度の新中期経営計画も発 表した。減損計上の反動もあり来期(16年3月期)は純利益2300億円の 黒字化を見込み、18年3月期には自動車関連や海外電力事業など非資源 分野を中心とした利益の増加によって3000億円以上を目指す方針を示し た。18年3月期のROE(自己資本利益率)は前期末と同じ10%程度に する。

中村社長は「今後1-2年を考えれば資源価格はあまり戻らない。 足元の資源価格が続く前提で利益目標を立てた」と説明。その上で「早く 成長軌道に戻すことが私の第一の責任」と述べた。

新規投資は3年間で1兆2000億円を計画。今回の大型減損の計上を 踏まえて、資源エネルギー分野での投資では、1件当たりの投資上限額 を設定するなどしてリスク管理の体制も見直す。

猪原CFOは「新中計では資源分野への新規投資は相当慎重なスタ ンスで臨む」と述べ、開発案件よりもすでに生産に入っている案件が対 象になるとの見通しを示した。新規投資は既存資産との入れ替えを基本 とし、資源エネルギー事業の資産規模は1兆円程度と横ばいでの推移を 見込む。

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