フランスのアルプス山脈に墜落した独ルフト ハンザ傘下の格安航空会社ジャーマンウイングスの旅客機事故では、同 機が救難信号を1度も発することなく8分間にわたって急降下した原因 を中心に調査が進められる見通しだ。

同航空9525便は3万8000フィート(約1万1600メートル)の巡航高 度に達してから60秒間飛行。緊急事態を宣言したのは2人のパイロット ではなくフランスの航空管制官らだった。同機は降下を始めたが、高 度5000フィートまでは依然として制御されていた可能性がある。スペイ ンのバルセロナから独デュッセルドルフに向かっていた同航空のエアバ ス製旅客機A320機には乗客・乗員合わせて150人が搭乗していた。

仏航空事故調査局(BEA)の調査では、なぜいずれのパイロット も救難信号を発信しなかったのか、同機が許可を求めることなく降下し た理由に重点が置かれる見通しだ。同機のフライトレコーダーの一つが 発見されている。たとえ困難な状況でも緊急事態を宣言することはパイ ロット訓練における基本原則の一つだ。同機は日中、穏やかな気象条件 の下で墜落しており、パイロットらの沈黙について謎が深まっている。

ロンドンの航空データ会社アセンドの安全責任者、ポール・ヘイズ 氏は、「何かがきっかけとなって降下した」と指摘。「当局はそのきっ かけが航空機なのか、何らかの外部的事象、乗組員に関連するものか、 あるいはこれら全てが複合したものなのかを知りたがっている。さら に、なぜ降下が止められず、機体の状態が回復されなかったのかを調査 することになるだろう」と述べた。

ジャーマンウイングスによれば、このA320機は親会社のルフト ハンザに1991年に納入された。同航空のパイロットの1人はエアバス機 で6000時間の飛行経験があった。同機はこの日の朝には問題なくバルセ ロナに向けて飛行したという。

原題:Crash Experts Face Mystery of Eight-Minute Drop Without a Mayday(抜粋)

--取材協力:Richard Weiss、Alan Levin、Rudy Ruitenberg、Mary Schlangenstein.

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