9日のニューヨーク外国為替市場ではユーロ が対ドルで11年ぶり安値近辺で推移した。欧州中央銀行(ECB)は国 債購入を開始した。

ユーロは2003年9月以来の安値を付けた後、もみ合いとなった。マ イナスの中銀預金金利など政策金利を過去最低に引き下げたECBは、 量的緩和(QE)プログラムの実施に踏み切った。

コモンウェルス・フォーリン・エクスチェンジのチーフ市場アナリ スト、オマー・エシナー氏は「ユーロは過去6カ月、ほぼ途切れなく下 げてきた。さらに下げる余地はある。私はなおユーロに非常に弱気で、 ドルにかなり強気だ」と述べた。

ニューヨーク時間午後5時現在、ユーロはドルに対して前営業日 比0.1%高の1ユーロ=1.0852ドル。一時は1.0823ドルまで下げる場面 もあった。対円では0.4%高の1ユーロ=131円47銭。ドルは対円 で0.3%高の1ドル=121円15銭。

ECBとユーロ参加国の中央銀行は、総額1兆1000億ユーロ (約145兆円)のQEの下でソブリン債購入を開始した。このような債 券購入は通貨下落につながる傾向がある。

「素晴らしい新世界」

ジェフリーズ・インターナショナルの1部門で為替戦略責任者を務 めるジョナサン・ウェッブ氏は「マイナス金利とQEという組み合わせ は外国為替市場にとっては素晴らしい新世界だ」と指摘。ユーロの下落 は「長期的な動きで、そのトレンド継続を阻むものは何もない」と述べ た。

ECBの債券購入に先立ち、日銀は前例のない債券購入に踏み切っ ており、スウェーデンやトルコ、中国も利下げを実施している。一方、 米連邦公開市場委員会(FOMC)は利上げ時期について模索してい る。

三菱東京UFJ銀行の為替ストラテジスト、リー・ハードマン氏 (ロンドン在勤)は政策のかい離は「ドルに対する大幅なユーロ安を強 く示唆している」と述べた。

三菱東京UFJはユーロが今年1.05ドルまで下落すると予想してい る。ハードマン氏はこれまでの下落ペースが同行の予測よりも速いと指 摘した上で、来年に等価まで下落するのは「妥当だ」との見方を示し た。

ユーロが対ドルで最後に等価となったのは2002年12月。

米利上げ確率

金利先物の動向によると、米国の政策金利が9月までに少なくと も0.5%に引き上げられる確率は56%。5日時点では49%。

ブルームバーグ・ドル・スポット指数は0.1%上昇の1199.58と、デ ータがさかのぼれる2004年以降の最高水準(終値ベース)に上昇した。 同指数は4日続伸。

原題:Euro at Almost 11-Year Low as ECB Starts Buying Sovereign Bonds(抜粋)

--取材協力:Andrea Wong.

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