経済再生を担当する西村康稔内閣府副大臣は 円安傾向にある現在の為替動向が米との環太平洋連携協定(TPP)を めぐる交渉に大きな影響を与える可能性を否定した。円安は日本経済全 体にとってはプラスとの見方を示した。

5日のブルームバーグ・ニュースとのインタビューで語った。西村 氏はTPP交渉への「参加を表明してからこの2年間、為替は動いてい る」と指摘。その上で、「今の段階で為替の動向が交渉に大きな影響を 与えていることはない」と語った。

米自動車業界はTPP交渉にあたり、為替操作を阻止する方策を米 政府に求めている。安倍晋三首相がTPPへの参加を表明したのは2013 年3月15日。当時1ドル=95円台から96円台で推移したドル・円相場は 翌月の日本銀行による量的・質的金融緩和の導入などアベノミクスの政 策がその後も打ち出される中、円安に振れた。6日朝の外国為替市場で は、1ドル=120円台前半で推移している。

西村氏は「われわれは為替を操作しているわけではない。各国の金 融政策などの結果、マーケットが決めているということで一定の理解が されている。米政府もよく理解してくれている」と語った。

米自動車貿易政策評議会は、円相場を押し下げることで日本は自国 の自動車産業を有利にさせたと非難しており、TPPを支持する条件と して為替操作を阻止する方策を提案。キャンプ下院歳入委員長らが1月 に提出したTPP関連法案には、貿易相手国による為替操作防止を目指 す条項も盛り込まれた。

円安

西村氏は120円近辺で推移している最近の為替動向について、「行 き過ぎた円高が是正され、デフレ脱却に向けて進んでいることをマーケ ットが評価しての今の水準」と説明。「輸出企業にとっては非常に良い 環境。日本に製造拠点を回帰する動きも出てきている」とも語った。

円安について西村氏は「トータルで見ると日本経済にはプラス」と の考えを示すが、地方経済などには悪い影響もあると見る。今回の補正 予算で農業や漁業に対策を打ったことを紹介し、「マイナス面に手当て をしっかりすることだ」と語った。

最新の情報は、ブルームバーグ端末にて提供中 LEARN MORE