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米国債(30日):上昇、88年以降で最も好調な1月-景気減速で

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今月の米国債相場は1月としては1988年以降 で最も良いパフォーマンスとなった。相対的に高い利回りを求めて世界 的に米国債を買う動きが広がった。30日の市場では、朝方発表された昨 年10-12月(第4四半期)の米国内総生産(GDP)の伸びが市場予想 を下回ったことを背景に、相場が上昇した。

10年債利回りは20カ月ぶり水準に低下。ユーロ圏のインフレ指標 が09年以来の大幅な低下となり、世界全体でデフレリスクが広がってい るとの懸念が強まった。米10年債利回りは先進18カ国の10年債利回りを 上回っていた。セントルイス連銀のブラード総裁は、欧州中央銀行 (ECB)の債券購入計画が世界の債券利回りを押し下げている最も大 きな材料だとの認識を示した。

ウェスタン・アセット・マネジメントのファンドマネジャー、ジョ ン・ベローズ氏は「欧州からの流入が影響している部分が大きいよう だ」と指摘。「インフレのダイナミクスは厳しい状況にある」と続け た。

ニューヨーク時間午後5時現在、10年債利回りは前日比11ベーシス ポイント(bp、1bp=0.01%)低下の1.64%。同年債(表面利 率2.25%、2024年11月償還)価格は1上げて105 15/32。

ブルームバーグのデータによれば10年債利回りは今月53bp低下 と、1月としては1988年以降で最大の下げとなった。30年債利回りは過 去最低の2.22%に低下した。

相対的な妙味

米10年債利回りは主要7カ国(G7)の国債利回りの平均を約76b p上回っている。上乗せ幅は、昨年最も小幅だった2月には37bpだっ た。

FTNファイナンシャルの機関債調査責任者、ジム・ボーゲル氏は 「流入資金はリターンの得られる投資先を求めている」とし、「米国債 が突出しているのは魅力があるからではなく、魅力に欠ける投資先の中 で最もましだからだ」と加えた。

2年債と30年債の利回り格差は一時1.75ポイントを付けた。これ は08年12月29日以降で最小。

米商務省が30日発表した第4四半期の実質GDP(季節調整済み、 年率)速報値は前期比2.6%増。ブルームバーグ・ニュースがまとめた エコノミストの予想中央値は3%増だった。前四半期は5%増と2003年 以降で最も高い伸びだった。第4四半期の伸びは市場予想を下回ったも のの、他の先進国の大半と比較すると、成長ペースは引き続き上回って いる。

ジャニー・モンゴメリー・スコットのチーフ債券ストラテジスト、 ガイ・リーバス氏は「過去最低水準の利回りは、米経済が、2015年を迎 えるにあたって多くの人が期待していたほど好調ではない状況を反映し ている」と分析。その上で、「より大きなトレンドは、海外から米国へ の資金流入量だ」と加えた。

欧州の動向

欧州連合(EU)統計局(ユーロスタット)が30日発表した1月の ユーロ圏消費者物価指数(CPI)は前年同月比0.6%低下。この物価 下落率は、ユーロ誕生以来の最大に並んだ。

セントルイス連銀のブラード総裁は、ニューヨークでのインタビュ ーで「私が最も重要だと考える動きは、ECBの量的緩和だ」とし、 「これが世界の債券相場を押し上げている」と続けた。

原題:Treasuries in Best Start to a Year Since 1988 as Economies Slow(抜粋)

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