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【今週の債券】長期金利0.2%台の下限探る、オペ支え-超長期に警戒感

今週の債券市場で長期金利は0.2%台で低下 余地を探ると予想されている。日本銀行による国債買い入れオペ実施が 支えとなる見込み。一方、超長期債は不安定な推移が続くと警戒する見 方が出ている。

長期金利の指標となる新発10年物国債利回りについて、ブルームバ ーグ・ニュースが前週末に市場参加者3人から聞いた今週の予想レンジ は、全体で0.20-0.35%となった。

日銀は毎月10回のペースで長期国債買い入れオペを行っている。今 月は23日までに7回実施しており、今週は国債入札日を除く3営業日に 残り3回のオペが通知される見込みだ。

JPモルガン証券の山脇貴史チーフ債券ストラテジストは、残存期 間5-10年ゾーンは日銀が買いオペを3回実施すると見込まれ、徐々に 落ち着きを取り戻すと指摘。一方、超長期ゾーンについては、ボラティ リティの上昇に加えて、月内の買いオペが終わる見込みもあって、「値 動きの荒い展開が続く可能性がある」と予想する。

長期金利は20日に一時0.195%と初の0.2%割れとなったが、22日に は0.325%まで上昇。新発20年債利回り、新発30年債利回りはともに22 日に昨年12月以来の水準まで急騰した。週末には欧州中央銀行 (ECB)の予想を上回る量的緩和導入を好感し、長期金利は0.22%ま で買われる場面があったが、超長期債は不安定な展開が続いた。

2つの材料消化できず

野村証券の松沢中チーフストラテジストは、市場は先週起きた急落 とECB量的緩和の2つの材料を十分消化できていないと指摘。「原油 安=インフレ期待低下=金融緩和」の図式に沿ってディーリング的に買 われてきた超長期債のポジション調整はまだ完了していないとし、「10 年金利はすでに最低付近まで戻っている。債券ブルフラット化を促す材 料が提示されないと、超長期債やスワップのポジション調整に伴い、相 場全体も重くなるだろう」と言う。

27日に流動性供給入札が予定されている。発行予定額は4000億円程 度。投資家需要の強い既発国債を追加発行する入札。今回は残存期間5 年超から15.5年以下の国債が対象銘柄となる。

29日には2年利付国債入札が実施される。発行額は2兆7000億円程 度。表面利率(クーポン)は引き続き0.1%となる見込み。昨年12月に 行われた前回の入札では、平均落札利回りが初のマイナスとなった。2 年物は流通市場でマイナス金利での取引が常態化しており、連続で落札 利回りがマイナスとなる見通し。

市場参加者の今週の先物中心限月と新発10年物国債利回りの予想レ ンジは以下の通り。

◎大和住銀投信投資顧問の奥原健夫シニアファンドマネジャー

先物3月物147円20銭-148円60銭

10年国債利回り=0.20%-0.35%

「足元の相場急変でリスク許容度が低下したため、売り材料に反応 しやすい地合いが続きそう。日銀の国債買い入れもあって需給が緩むわ けではないが、ボラティリティ上昇に伴って買い持ち高を圧縮する売り が広がりやすい。欧米の金利上昇に警戒が必要、ECBの量的緩和はポ ジティブな内容だったが、市場で一定の達成感が広がると海外金利に上 昇圧力がかかりやすい」

◎岡三アセットマネジメントの山田聡債券運用部長

先物3月物147円90銭-148円70銭

10年国債利回り=0.20%-0.27%

「世界の中央銀行にはデフレ阻止の使命が重くのしかかり、金利が 低下する構図が続いていく。ECBは事前の市場予想を完全に失望させ ることなく、しっかりと数字を出してきた。ギリシャ総選挙や商品市況 の動向が警戒される。もっとも、今週は月末週となり、年限長期化の買 い需要が見込まれる。長期金利は一度0.2%割れを見ているのでブレる 要素はあるとみている」

◎大和証券の山本徹チーフストラテジスト

先物3月物148円00銭-148円60銭

10年国債利回り=0.21%-0.29%

「23日には国内10年金利は一転低下し、一時0.22%まで下げた。 『量的緩和をやると金利が上がる』との法則は、発動初日は金利が低下 するものの、2、3日後には上昇に転じる。今週も予断を許さない。も っとも、一時的に金利が上がったとしても、最終的には金利が下がるこ とも、『二度あることは三度ある』である。特に、国内債券市場の基本 構図は変わっていない。金利上昇局面は押し目買いの好機ととらえた い」

--取材協力:赤間信行、三浦和美、酒井大輔 Editors: 崎浜秀磨, 山 中英典

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