債券上昇、先物最高値・長期金利は最低更新-株安や円高で買い優勢

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債券相場は上昇。先物は史上最高値を付け、 長期金利は過去最低水準を更新した。原油安に端を発した連日の株安・ 円高進行が手掛かり。市場予想を下回った30年債入札結果を受けた売り 圧力は限定的で、当面の好需給を見込んだ買いが優勢だった。

長期国債先物市場で中心限月の3月物は前日比2銭安の148円27銭 で取引を開始。いったんは148円25銭まで下げたものの、取引が進むに つれて水準を切り上げた。30年入札結果が予想を下回ったことを受けて 伸び悩む場面もあったが、円高・株安を支えに上昇幅を広げ、史上最高 値となる148円43銭を付け、10銭高の148円39銭で引けた。

BNPパリバ証券の藤木智久チーフ債券ストラテジストは、「30年 債入札は市場予想よりもやや弱めとなり、入札後は一時売りが優勢とな った」と指摘。ただ、「目先は好需給と原油安を受けた低インフレ環境 下で金利は全般的に低下基調をたどろう」と述べた。

日本相互証券によると、現物債市場で長期金利の指標となる新発10 年物国債の337回債利回りは、前日午後3時時点の引値と同じ0.26%で 始まり、その後も同水準での推移が続いたが、午後3時すぎには0.25% と、前日に付けた過去最低の0.255%を下回った。30年物の45回債利回 りは2bp低い1.10%に低下している。

投資家は弱気にならず

大和住銀投信投資顧問の奥原健夫シニアファンドマネジャーは、入 札結果について、「平均落札価格は予想付近なので、テールが拡大した のは札が足りなかったからではないか」と分析。ただ、「30年債や先物 は崩れておらず、投資家もそれほど弱気になっていないとみている。株 安・円高といった市場環境にも支えられている」と話した。

財務省が実施した表面利率1.5%の30年利付国債(45回債)の入札 結果によると、最低落札価格は108円25銭と事前の市場予想を5銭下回 った。小さければ好調なテール(落札価格の最低と平均の差)は17銭と 昨年3月以来の大きさとなった。投資家需要の強弱を示す応札倍率 は3.57倍と前回の3.12倍から上昇した。

13日の米国債相場は小幅続伸。10年国債利回りは前日比1ベーシス ポイント(bp)低い1.90%程度となった。10年債入札で需要が平均を下回 ったことを嫌気して売られる場面もあったが、商品相場の下落などによ るインフレ見通しの低下が相場を支えた。14日の国内株式相場は続落 し、午後に一段安となった。外国為替市場で円は一時1ドル=116円台 まで上昇した。

--取材協力:山中英典、Daisuke Sakai.