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サマーズ氏とマンキュー氏:先進諸国の長期停滞論めぐり火花

先週末にボストンで開かれた米経済学会 (AEA)の年次会合では、先進諸国の長期停滞の可能性を主張するサ マーズ元米財務長官と、 これを否定するマンキュー元米大統領経済諮 問委員会(CEA)委員長が火花を散らした。両氏は共にハーバード大 学で教鞭を執る同僚。

世界中から5000人余りのエコノミストが集まった同会合では、この ところの米経済の力強さを示す指標発表を背景に、先進諸国が長期的な 低成長ないしゼロ成長から脱却できずにいるとの見解も以前に比べかす んだ形だが、捨て去られたわけではない。

会場となったホテルのフロアに詰めかけた満員の聴衆を前に3日、 長期停滞論を展開したのは、ハーバード大の学長やオバマ政権の国家経 済会議(NEC)委員長を務めた経歴も持つサマーズ氏と、ノースウエ スタン大学のロバート・ゴードン教授だ。

サマーズ氏は昨年7-9月(第3四半期)の米実質国内総生産 (GDP)確定値が前期比年率5%の伸びとなったことに関し、「5% 成長になったからといって、困難から脱したことにはならない」と指 摘。用心が必要な理由として、金融バブルのリスクのほか、米金融当局 が政策金利の正常化を目指す上で直面し得る困難、日欧が引き続き過剰 な生産能力を抱えている点などを列挙した。

サマーズ氏はまた、現在のユーロ圏の状況と、デフレに陥る前 の1990年代後半の日本の状況とを比較するとともに、米国が「1.5%を 下回る惨めな成長率」に長期にわたって直面する恐れがあると警告し た。

これに対しマンキュー氏は「われわれは正常な状態に戻りつつあ る」と発言。米経済に関する限り悲観的な予想に異議を唱えるとした上 で、特に失業率が6年ぶりの低水準に改善し、賃金も上昇し始めている として労働市場の回復に目を向けるよう訴えた。

原題:Harvard’s Summers, Mankiw Square Off in Debate Over Stagnation(抜粋)

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